Misson11 触れてはならないこと

フリスはいつもどおり何気なく通路を歩いていた

『禁止区域、立ち入り禁止』

いつも通るたびに気になる看板、看板だけならまだしも
この扉を押しても引いても開いたところが見たことがない

「たまには開かないかな・・・」

フリスは興味本位で扉を押してみる

ギ・・・ギギギ・・・

鈍い音を上げながら徐々に開く扉

「開いた・・・?」

いつもは押しても開かないのに今日に限って開くのは不思議に思う
だが、奥に何があるのか知りたかったフリスは悪いと思いながらも中へと入った

「どこに続いてるんだ?」

フリスは薄暗い通路を進む

カツーンカツーン

足音が通路に響く、こんな場所がウロボロスにあったことは誰も知らない

「・・・だから・・・」

奥の方で話し声が聞こえる

「お前・・・な」

一人は聞いたことのある女性の声
もう一人は誰ともわからないような声、まだ遠くてよく聞き取れない

「この声は・・・リシェルさんと・・・誰だ・・・?」

話し相手が気になるフリスは少しずつ歩みを進めようとした

トントン

急に方を叩かれてびっくりする

「シー!!見つかったらフリスも同罪だからね」

いつの間にかアコナが傍までやってきていた
アコナもあの看板が気になっていてしょうがなかったのだろう

「声よく聞こえないね」
「ああ、だけどあんまり聞いちゃいけない気もしないでもないが・・・」
「でも、気になるんでしょ?」
「まあ、な・・・」

いけないと分かりつつも足を進める二人
近づいていくにつれて、話し声が大きくなっていく

「リシェル、お前自身、後どのくらい持つと思う?」
「そうね・・・、3年が限度かしらね」
「アンドロイド化も年代には勝てないか・・・」
「劣化するのはしょうがないわ、問題は移すボディがもう残ってないってことね」

リシェルがアンドロイドだということに驚くフリスとアコナ
アンドロイドは存在はしていたが、ここまで人間的なアンドロイドは見たことなかった

「人間の脳をデータ化、変換し機械へと移す、やはり限界もあるということか・・・」
「まあ、私の場合は単純に脳のデータ化だけじゃないとは思うけどね」
「魂というやつを信じるのかね?」
「そうね~、私と同じモノがいくつも作られていたのなら信じなかったけどね」
「そうかもしれんな」

話している内容はいまいち理解はできないが、
とにかくリシェルは人間をアンドロイド化したものだということは分かった

「リシェル、入り口の鍵を閉め忘れたな?」
「え、うそ?」
「二人ほど、ここまで入ってきているぞ」

フリスとアコナが居ることがばれてしまった
あわてる二人だが隠れる場所などない

「誰が居るの?」

リシェルの問いかけにしぶしぶ出てくるしかない二人は観念したように前に現れた

「フリスさんとアコナ・・・、会話聞こえてたよね・・・」
「・・・」

しばしの沈黙があたりを包む
お互いにどうしゃべればいいのか分からない状態なのだ

「はぁ、開けっ放しにした私が悪いんだからしょうがないか」

リシェルはやれやれというようなため息をつく

「知られた以上、隠してもあれだから話すけど」

リシェルの口から語られる

ここはウロボロスの管制管理を行う場所であるということ
それは全てここのAIが行っているということ
リシェル以外のここの声はAIが受け答えしていたということ
緊急時以外はここ以外の干渉はしていないということ

「大体分かった?」
「分かりましたけど、なぜ隠す必要が?」
「ここはいざというときの場所であると同時に、最大の弱点でもあるから、あまり知られたくはなかったのよ」

もっともらしいことを言うが、それ以外にもなにか含んだいいかたであった

「私がアンドロイドっていうのはみんなには内緒にしておいてね」
「分かりました」

喋り方、行動何一つとっても人間と変わらない
確かに見た目は人間そっくりなアンドロイドは存在はするが、
行動などにどこか機械的なものが存在する

だが、リシェルにはそれが何一つないのだ
脳のデータが入っているから?魂が存在するから?
その理由は当のリシェル本人も完全に分かってはいない

「さ、それじゃあいきましょうか」

リシェルはフリスとアコナをつれて部屋を出る

「今度勝手にこういうことやったらお仕置きだからね」

冗談とも思えるような軽いノリで話すリシェル
部屋に入ったことはそこまで気にはしていないようではあった

「しっかり頼むよ、二人とも!!」

リシェルが何を思って何をしようとしているのかは分からない
だけれど、リシェルは指揮官としてウロボロスにはなくてはならない存在なのだ
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by meruchan0214 | 2006-09-03 23:42 | 守護機兵 ハイシェント


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