Misson29 暗い中で

ウロボロスの独房の中、一般的に罪人が入れられる場所だ
だが、普通の牢屋と違い部屋自体はほかの部屋とさして変わらない
内側から部屋の鍵が開けられないくらいである

生活する分には何ら問題はない空間
リシェル曰く罪人にも人として暮らす権利はあるそうだ

「俺は一体どうすればいいんだ・・・」

レオルは一人部屋の中で考え事をしている
親友であった、フリスやラユが裏切った事
自分が信じていた事、ありとあらゆる事を考えていた

「分からない・・・、フリス、ラユお前たちは何を知っている」

自分の国の事、自分たちの事だけしかしらない
フリスやラユが本当は自分にうそをつくはずもない
彼等が騙されていない事も分かっている

だがそれを認めてしまっては、あの時自分たちがした約束が反故になると思ったのだ

「俺はどうすればいい・・・」

考えれば考えるほど分からなくなってくる
頭の中でグルグル回り、混乱してくる

シュイィィィィン

独房の部屋が開く
そこにはウロボロスの司令官、リシェルの姿があった

「こんにちは、レオルさん」
「一体何のようだ」

ここ毎日のようにレオルの所へ通っているリシェル
話す事は決まって、自分たちの仲間にならないかということ

「フリスさんもラユさんも貴方と一緒に戦っている事を望んでいます」
「だから、どうしたんだ!!裏切り者達の言葉は聴きたくない!!」

いいたくも無い言葉がつい出てしまう
自分が意固地になっていることも承知はしている

「そうですか、でも、フリスさんやラユさんは自分達の意思でここに居ることを忘れないでくださいね」

リシェルはそれだけ言うと独房を出てしまう

「本当に、本当にヴェルゼはあんなことをしているのか・・・」

以前にリシェルがやってきたときに見せられた映像
あれは確かにヴェルゼの軍人であった
自分たちも何度か見た事がある、軍の上層部であった

「フリス・・・」

レオルはただウロボロスへとくだった仲間達のことを考えていた



「レオルの様子、どうですか?」

フリスが心配した声でリシェルにたずねる

「そうね、大分悩んでいるみたいだったわ、もう少しってところかしら」
「あいつ、あれで頑固ですからね・・・」
「でも、本当はいい人なんでしょう?」
「ええ、なんていっても俺の親友ですから」

フリスはレオルのことを自慢げに話す
それだけ仲が良かったという証でもある

「レオルの事、お願いいたします」

フリスは頭を深々と下げる
一緒に戦ってくれたらどんなに心強いか分からない
自分が背中を預けられる友、早く真実に目覚めてほしかった
[PR]
by meruchan0214 | 2006-09-25 11:43 | 守護機兵 ハイシェント


<< 勿忘草~ワスレナグサ~ 後編 勿忘草~ワスレナグサ~ 中編 >>