Misson33 進撃の狼煙

数は少なくともウロボロスの軍勢は戦った
相手の数は多いが、それに負けないくらいの覇気である

「フリスさん、アコナ、左お願いします」
「了解」
「ラユさんは私と右を」
「分かったよ!!」

リシェルの絶え間ない指揮が飛び交う
ウロボロスに搭乗していた時からそうであったが、現場の状況判断は彼女に勝るものはない
機兵操縦の腕はフリスやアコナ達の方が上かもしれないが、全体的な判断では圧倒的にリシェルが上である

被害が少ない防戦を行いながらも、フリス達の遊撃部隊は少しずつではあるが敵の数を減らしていく
ウロボロスはレオルが指揮しており、ここだという場所へといつも動いてくれている

「流石、レオルだな・・・」
「うん、一緒に戦うだけで百人力だよ」

士気の高さでは完全にヴェルゼを圧倒している
調子に乗っている、フリスやラユ達を止めるのはヴェルゼの機兵には難しい事だった

グラッ

急にリシェルのフルゲストがバランスを崩す

「リシェルさん!?」
「ごめんなさい、大丈夫」
「リシェルさんはウロボロスに戻ってください、後は俺達が何とかします」
「・・・、そうさせてもらうわ・・・」

少し考えたリシェルであるが、素直にフリスの言葉を聞く事にした

「代わりに俺が出ますよ、アルオルスの修理は終わってるのでしょう」
「そうね、お願いします・・・」

リシェルはレオルがきっと仲間になるのを見越していたのか
アルオルスの修理を整備班にやらせていた
ヴェルゼとウロボロスでは多少技術が違うために多少概観は異なっている
だが、性能的変化はほとんどない

「レオル、アルオルスでるぞ!!」

リシェルのフルゲストと入れ替わりにレオルのアルオルスが出撃する
ハイシェントと同等以上の戦いをしたアルオルス、すぐに戦場へとやってくる

「レオル、本当に一緒に戦ってくれるんだな」
「ああ、俺もお前と同じように騙されてみるさ」

含んだ言い方をするが、決して悪い言い方ではなかった
何よりもフリスはレオルと一緒に戦えるのがうれしかった

「そっちは任せたぜ」
「それはこっちの台詞だ」

二人を止められるものは何も無かった
恐らく普通に戦っていただけでは負けていたかもしれない
一緒に戦える、負けるわけが無い、そんな気持ちが心から湧き上がってくる

「いっけええええ!!」

破竹の勢いで敵を撃破していく、ハイシェントとアルオルス
ヴェルゼはこの勢いに押されたのか次々に後退を始める

「皆さん、お疲れ様でした・・・、敵は撤退していきます」

ウロボロスからリシェルの声が聞こえる
こちらの被害はほとんどない、出たとしても多少の損害で修理すれば何とかなる程度

「何とか乗り切ったな」
「そうだな、だがまだまだ辛い状況は続くぞ?」
「大丈夫さ、お前と一緒なら」

フリスとレオルは二人して笑う
久しぶりにこんな風に笑った気がする
どんな困難な状況でもレオルが加わってくれたのなら何とかなる
本当にそんな気がするから不思議でしょうがない

「リシェルさん、体大丈夫なのだろうか・・・」

唯一の気がかりは戦闘中に体をおかしくしたリシェルである
もしかしたら、もう限界がきているのかもしれない
それだけが不安になりながらも、フリス達はウロボロスへと帰還した
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by meruchan0214 | 2006-09-30 11:28 | 守護機兵 ハイシェント


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