Misson42 何の為に

月のアルカディアでの戦いで勝利したウロボロス
投降したヴェルゼの人間達は今ウロボロスにと収容された

「これから、俺達どうなるんだ」

兵士達は不安にかられている、敵の艦に捕らえられたのだから当然といえば当然だろう
だが、兵士達の前に現れたのはリシェルとフリス達、元ヴェルゼの人間達

「レオル大尉!!生きていらしたのですか!!」

兵士から驚きの声があがる

「フリス大尉やラユ中尉もいるぞ!!」

兵士達は動揺を隠せないでいた、死んだといわれている人間達が目の前にいるのだ

「皆、聞いてくれ」

まずフリスが皆に声をかける

「このウロボロスではお前達を処罰したり閉じ込めたりはしない、お前達も被害者なんだから」
「これから我々の話す事を良く聞いてほしい、信用できなければそれでも構わない」

フリスに続いてレオルも話す、ウロボロスについたとはいえ、ヴェルゼは故郷だ
戦いたくないという気持ちもあるのだろう
そして、フリス達は兵士達にヴェルゼの現状を話し始めた

「そんなことが・・・?」
「考えてみろ、平和を望むなら完全中立国家を襲う必要がどこにある?」
「ウロボロスやアースラインに加担していると・・・」
「それはヴェルゼがお前達を出撃させる口実にすぎないんだ」

ヴェルゼの兵士達にどよめきがはしる
こんなことを言ってもすぐに信じられるとは思わない、レオルもそうであった

「例えこの話を信用しなくても、ウロボロスはお前達を処刑する事は無い、それは確かだ」

ヴェルゼの兵士達を説得するフリス達、それを傍らで見守るのはアコナであった

「リシェルさんは流石ね、失った兵を敵国から補充する、敵の兵力は減ってこっちが増える。ヴェルゼがあんなことしていなければ、こんなことにはならなかっただろうけど」

アコナはフリス達の姿をただ見つめていた

「お、俺はレオル大尉やフリス大尉の事を信じます!!」

何人かはフリスやレオルの言う事を聞いてくれる
その顔にはフリスもレオルが見覚えのある人間達であった
当然、中には渋る人間もいた

「信じられない者は止めはしない、だがゆっくりと考えてみてくれ」

フリス達の話は終わる
大雑把に、フリス達についていくと決めた人間達はそのまま一般兵の部屋に
まだ、渋っていたり明らかに嘘だと思っている人間達は独房に送られる
独房といっても以前のレオルと同じ感じで、部屋から出られない以外は一般兵の部屋と変わらない

「お疲れ様でした、皆さん」

リシェルがねぎらいの言葉をかけてくれる

「いえ、やっぱり故郷ですからね、話し合いで済むなら話してしまえばいいですから」
「そうね、でも、少なからず私を恨んでいる人間はいるでしょうね」
「・・・、そうかもしれませんね」

ウロボロスの指揮官であるリシェル、確かにヴェルゼの行動が許されない行為であったとしてもそれは政治上の問題である、実際の兵士達は殺された仲間の恨みがあって当然だろう

「まあ、それは戦争が終わってから考えましょう」
「戦争が終わってからって、責任を取るつもりですか?」
「私が死んで片が付く問題だったらいいのですけどね」

リシェルは少し暗い表情をするが、迷いはない
全ての恨みなどを背負って生きていく事を望んでいるようであった

「僕らもできる限り手伝いしますよ」
「ありがとう、フリスさん」

生まれた場所も時代も違う、だけど全ての人の為に役に立ちたかった
自分ができることをやっていく、ただそれだけだ
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by meruchan0214 | 2006-10-09 23:59 | 守護機兵 ハイシェント


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