Misson 57 運命の神

リシェルはフリス達を司令室に集めた
ノルンについて話すという事だ、フリス達はリシェルから語られる言葉を黙って聞いている

「昔、私が研究員だったのは何人かは知ってると思うけど」
「150年前・・・ですよね・・・」
「そう、私は自分の体を機械にすることによって、生きている」

今まで隠してきていた事を話すリシェル
状況が既に隠していてもしょうがないところまできているのだ

「ノルンは私を含めた研究員が総力を集めて作った、AIです」
「それがまたどうして人間を滅ぼそうと?」

アコナの言う事ももっともだ人が作ったのであれば、何故人を滅ぼす必要があるのだろうか

「ノルンは地球を生かすための力となるよう作りました」
「それが人間を滅ぼすことだと?」
「ええ、それは150年前にもノルンが導き出した答えでもあったのです」

地球を生かすために作られたもの、それが人間を抹殺しようとしている

「地球にとって人間は害にしからならないとノルンは判断しました」

確かに人間は地球を汚染し、何種類もの他の動植物を破滅においやってきた
ここにきてそれが緩和されているとはいえ、なくなったわけではない

「ノルンは純粋な知性です、地球を生かすための最も早く効率のいい手段を取ろうとしているのです」
「でも、何で150年前にそれを導き出したのなら、すぐに実行されなかったのでしょう?」

フリスが疑問を投げかける、150年も前から答えが出ていたのならば、今更というのは少しおかしい

「私達がノルンと約束をしたからです」
「約束?」
「人間を変えてみせると、全てのモノが生きる為には人間が変わるしかない、その為にまずウロボロスをつくり、アルカディアを開発しました」
「宇宙にでることが変わるということですか?」
「いえ、あくまでも地球上で増えすぎた人間達の生活空間を広げさせる為です」

この辺りは授業でも習った記憶がある、地球上に収まりきらなくなった人間達は宇宙に飛び立ったと、それが今のウロボロスであったり、月や火星などのアルカディアであるのだ

「ですが、人が変わるには時間がかかる、ノルンは人が変わる前に星が死滅することを恐れたのです」
「それで今回の抹殺というわけですか・・・」
「ええ、早くノルンを止めないと、星としては生きるかもしれませんが、人間はこの世から消えてなくなります」

星としては生きる、確かに人間達が星を好き勝手にして死滅させてしまってはならない
そういった意味ではノルンは正しい選択をしているのかもしれない

「ですが、私は人の可能性がまだあるなら、それを信じてもいいと思うのです」
「そうですね、僕らもまだやりたいことがありますし・・・」

フリスはリシェルの言いたいことは十分に分かった
ノルンは止めなくてはならない、そう思っている

「ノルンは元々地球の管理用のコンピューターです、地上の施設の大半はノルンの支配下にあるといってもいいでしょう」
「死地に飛び込むようなものですね・・・」
「ですがノルンを止めないと、全人類が滅亡させられてしまいます」

リシェルの言いたいことは分かっている
元々、敵とはいえ中には戦いも知らない人間もいるのだ
そんな人達まで見過ごすわけにはいかない

「ノルンは地球のバチカンというところにあります、皆さん力を貸してください」

リシェルは集まった皆に向かって頭を下げる
ノルン・・・、リシェル達が作り出したコンピューター
地球を生かす目的で作られた純粋な知性

それはもしかしたら地球の意思なのかもしれなかった
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by meruchan0214 | 2006-10-24 23:00 | 守護機兵 ハイシェント


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