Misson 64 契約

広い空間にただあるだけのはずのコンピューターノルン
あるだけでこの辺り一帯に威圧感を与えている

「ノルン、もう待ってはくれないのね」
「リシェル、人間は変わらない我々がやらなければ誰がやるというのだ」
「少しずつ人間だって変わってきているわ、フリスさんやアコナのように」

リシェルはノルンに話しかける
作った人間の一人だ、責任感というものであろう

「それでは時間がかかりすぎる、その前に地球は死の星になってしまうでしょう」
「・・・・・・」

リシェルはそれ以上何も言わなかった
彼女も内心同じ事を思っているのかもしれない

「だからって、お前に人の生き死にを決める権利はないはずだ!!」

フリスが吼える、コンピューターが自分達の運命を決める
そんなことが許されるはずがない

「人間よ、お前たちは自分たちが愚かな生き物か分かっているのか、いくつもの生物を絶滅させ、自分達の住む星をも破壊しようとしている」
「それは人々が変わればいいことじゃないか!!」
「そう、確かに私は人間は変わると信じ待った、リシェルとの契約があった。だが、150年待っても人間は変わらなかった」

冷たく言い放つノルン、ノルンの言う事はもっともである
人間たちの都合で全てを破壊していいはずはない

「だからって、人間を裁く権利はお前にはないはずだ」
「私は元々人間たちを裁く為に作られた存在だ、全ての上に立つモノとして作られた」
「どういうことだ?」
「150年前、地球を破壊していく人間達に絶望した研究者達が一つの計画を持ち出した」

ノルンは語り始めた、リシェルもただ黙ってそれを聞いている
150年前の研究者といえば当然リシェルも該当するはずであった

「絶対的な王の存在、感情に流される事なく、地球を守る存在。そして、人間は我々の統治の元になるはずだった」
「そんな計画が・・・」
「だが、ある日それに反対する者が現れた」

途方もない話にただ聞くしかないフリス達
リシェルはノルンの言いたい事は分かっているみたいであったが、何も言わない

「リシェル、お前が反対しなければ全ては計画通りであったはずだ」
「・・・、そうね、でも貴方だって人間を信じて150年待ってくれたじゃない」
「私は人間を信じて150年待ったわけではない、生みの親であるリシェル達が変わると言ったから待ったまで」

親の言う事は聞くということなのだろうか、感情のないコンピューターにもそういった気持ちは存在するものだろうか

「人間は変わらない、その証拠にこの150年の間に地球だけではなくほかの星をも食い尽くそうとしている」

確かにノルンの言うとおり、人間は宇宙に出て、新たな鉱石、エネルギーを発見し効率は良くなった、だが消費しているだけというのは変わらない

「でも、私達は一生懸命生きている、それを奪う権利は誰にもない!!」

アコナもついに吼えた、今まで黙って聞いていただけではないようだ

「人間の女よ、先ほども言ったとおり、我々は人間を裁く為に作られたのだ。愚かな人間に鉄槌を下すのは我々の役目なのだ」
「だからって、ただ黙って見過ごすわけにはいかない。私は皆が大好きだから・・・!!」
「元より、お前たちが黙って見ているとは思っていない。ここまで案内したのは、お前たちは我々が直接お前たちに引導を渡すためだ」

すると、三機の機兵がこの広い空間に現れる
その姿は天使のようであり、悪魔のようでもあった

「ノルン、お前がどんな目的で作られたとしても、俺たちは生きている事を諦めない」
「そうよ、貴方が言うように人間は地球や他の星を滅ぼすだけではない、きっと変われるんだから!!」

フリスとアコナはお互いの機兵、ハイシェントとエルブラストを起動させ戦闘準備をとる

「人間よ、我を恐れよ、自分達の犯した罪を悔いながら滅びるがよい」

感情のない言葉があたりに響き渡り、3機の機兵が動き出した

「アコナ!!」
「分かってる!!」

その光景をただ見ているのはリシェルであった
だが、リシェルも見ているだけとはいかない

「私達は大きなモノを見失っていた、だけどもう見失わない!!」

リシェルのフルゲストもハイシェントやエルブラストの戦いに参加する

人類とノルンの最後の戦い、止められるのは今ここに居るフリス達だけなのだ
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by meruchan0214 | 2006-11-01 13:31 | 守護機兵 ハイシェント


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