Misson 67 背負った重さ

フリス達を見送ったリシェルは一人ノルンの前までと戻る
辺りには警報が鳴り響いて脱出の勧告が示されている

「さて・・・、やりますか」

リシェルはノルンを操作を始める

カシャカシャカシャ

その速度は流石機械の体といったところであった

ブゥゥゥゥン

すると、ノルンが再び動き始め、辺りに電源が入る
だが自爆の時間は止まる気配はない

「何故、残ったのです、私にはもう貴方達を止める力など残っていない」
「最後のケジメね、その為にハイシェントとエルブラストを作ったんだから」

リシェルはノルンの操作を続けている
すると、ハイシェントとエルブラストは人も乗っていないのに勝手に動き出した

「これには私達の全てが詰まっている、全てを守る為の全てが」
「全てを守るか、全てを捨てるほどの価値があるというのですか」
「ええ、でも力だけでは守れない、それは乗る人間の気持ち次第ということ」

リシェルは二機の体にそっと手を触れると我が子のように撫でた

「ありがとう、貴方達、最後の最後まで付き合ってくれて」

すると、どこからともなく声が聞こえてきた
ハイシェントが喋っているのだ、それはとても幼い声だった

「お母さんの役に立てて私は幸せだったよ」

リシェルはその言葉を聞くとにっこりと微笑んだ
そして、再び振り返りノルンと話し始める

「ノルン、古いモノは全てここで終わらせましょう」
「・・・、新しい時代が来ると信じているのですね」
「ええ、人はもう変われる、少なくとも貴方のやったことは無駄にはならない」

人間だけの都合で全てを壊してはならない
今回のノルンの行動は全宇宙にそれを知らしめた

「自爆装置、爆破まで後1分、後1分」

警報装置が自爆の時間を告げている
辺りの警告はいつの間にか止んでおり、自爆の声だけが辺りに響いた

「リシェル、ありがとう」

ノルンはただそれだけリシェルに言った
それを聞いたリシェルは何を今更という顔をする

「いいのよ、全ては私達が決めた事なんだから、最後に残った人間が貴方の最後を見届ける、それが私の最後の仕事」
「私も地球を守る為ではなく、リシェルの娘達のように全てを守る存在として生まれたかった」
「いつかくるわ、貴方が全てを守られる為に作られるときが、だからそれまでおやすみなさい」

リシェルは母親のような慈悲を持ってノルンに語った

「ルピナ、ナミア、貴方達もこれが最後よ」

リシェルはハイシェントとエルブラストに向かってそう喋った

「私の可愛い娘達、また次に会うときまでお休みなさい」

そして、ノルンのあったこの場所は大爆発を起こした
リシェルはその爆発の中でただ優しく微笑んでいた
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by meruchan0214 | 2006-11-04 22:17 | 守護機兵 ハイシェント


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