Misson 68 始まりを語る

フリス達は脱出用のロケットブースターで地上へと運ばれ
ウロボロスへと戻った

そこにはノルンの機兵と戦って生き残った仲間達が揃っていた
ただ一人、リシェルを除いては・・・

「やはりリシェルさんは・・・」

フリス達が脱出した後にノルンがあった場所は大爆発を起こした
レオルやラユなどは敵の動きが止まった事により勝ちを確信した
だが、やはりある程度はリシェルがこうなることも予測はしていたようだ

「すまない、その為に俺達が居たのに・・・」
「お前達のせいじゃない、それは皆分かってる」

リシェルがそれを望んでいたのは分かっている
だが、皆にはリシェルはまだ必要であった、仲間として必要だったのだ


「済まないな、君達には辛い思いをさせてしまった」

急にウロボロス内に響く声、フリス達は聴いたことがあるウロボロス自身のこえ

「我々はもうこの世界には古すぎるモノなのだよ」
「貴方は・・・、でもリシェルさんは!!」
「リシェルは最初から戦いが終わったら自ら命を絶つつもりだった、死に場所が見つかって彼女も本望だっただろう」

ウロボロスの言葉、信じる事ができなかった
あの明るいリシェルが自ら命を絶つということなど考えられない

「そんなのって、嘘なんだろ」
「本当だ、だが君達のことを思っていたのもまた事実だ」

ウロボロスは語りだす

「宇宙へと生活を広げようとしたのは我々だ、だが月日が経つごとに地球は宇宙に住む人々を見下し、宇宙に住む人々は地球からの支配から逃れようとし、戦いの道具、機兵が生まれた」

誰もが習った事、宇宙の人々は地球に住む人間達の支配から逃れようとした
その最もたるがヴェルゼであった

「それを正す為に私達は考えた、人の寿命でできる事は限られている。だから私達は機械に記憶を移す事を考えた」

途方もない技術である、人であることを捨て機械として生きることである

「それによって生まれたのが、ノルンやモイライ、そして私やリシェルだった」
「ノルンやモイライも元々は人だった・・・?」
「正確には人の意識をデータ化したものではあるがな・・・」

だが、ノルンは自分のことを完全なる知性と言っていた
人間は滅ぶべきだとも言っていた

「君達は魂というものを信じるかね?」

ウロボロスから発せられる言葉、機械が聞くとは到底思えない言葉

「リシェルは良く言っていた、魂は存在すると、だから自分は変わらないのだと」

確かにリシェルは機械の体とは思えないくらい人間らしかった
いや人間そのものであった

「ノルンには魂が入らなかった、モイライは自覚ができなかった、その差でしかないとも言える」

逆をいえば、リシェルがノルンのようになっていた可能性もあったということなのだろうか
ウロボロスはただ黙ってリシェルのことをしゃべっていた

「我々は居るべき存在ではない、私もそろそろ消える・・・」
「え・・・?」
「ただ、私やリシェルは死ぬわけではない、次の為に眠りにつくだけなのだ」

ウロボロスの残した言葉、眠りにつく
それは次にまた生まれ変わるという事なのだろうか

「では、さらばだ・・・、私達の子供達よ・・・」

それを最後にウロボロスから声は聞こえなくなった
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by meruchan0214 | 2006-11-06 00:18 | 守護機兵 ハイシェント


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