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48陣 止まれない 理由

敵の居場所が分かったとはいえ、手が出せない場所にいるのではどうしようもない
リーシェもかなり深いケガを負っている、本人は自業自得だと言っており、周りには気にするなとは言っている
竜哉がNATSにやってくると、そこには既に他のメンバーが全員集まっていた

「来てくれたみたいだな」

NATSの室長が全員そろったのを確認すると口を開いた

「L&Cは確かにこの世界ではない、空間の狭間に存在する事が確認できた」

しかし、室長の口調は明るいものではなかった

「こちらから行くことは不可能に近い、仮に行けたとしてもここに戻ってこれる可能性はほぼ0%だ」

行けない上に行ったとしてもほぼ戻ってこれない
居ると分かっているのにいけない、それがとても歯がゆい
L&Cはこちらに制限無くDEPSを送ってくる、今は守ってはいるがこのままでは戦いは終わらない
周囲に不穏な空気が流れている、目の前の敵が倒せないのだから

「手段がないわけじゃあないよ」

最初に口を開いたのはメルだった

「私とダリア、そしてリーシェの力を合わせれば奴らの居る場所にいけるかもしれない」
「力を合わせて、どうするんだ?」
「うん、これから説明するよ」

メルはゆっくりと話を始めた
自分達の力を相乗効果により倍増させるという単純なものであった
それだけの大きなエネルギーであれば、空間の狭間を歪ませL&Cの拠点をこの世界に呼び出す事も可能かもしれないということ
ただ、余りにも必要なエネルギーが膨大な為にメル、ダリア、リーシェの3人しか耐えられないということだった

「でも、リーシェさんは今・・・」
「私なら大丈夫です」

扉を開けて入ってきたのはリーシェだった、まだ傷は残っているはずなのにその姿はそれを感じさせないよう振舞っている

「傷は大丈夫なんですか?」
「棗ちゃん、L&Cを倒すのに時間はかけていられないの、奴らはもう私達に居場所がバレタことは分かっているはず」

何を言っても退きそうにないリーシェ、メルやダリアもそれは分かっているのは何も言わなかった

「室長さん、すぐにでも取り掛かりましょう」
「本当に大丈夫なのか?」
「大丈夫です」

室長はやれやれといった表情をし、皆に号令をだした

「これからL&Cをこの世界に呼び出す、その後直ぐにL&Cの拠点を破壊する、皆いいな?」
「了解!!」

L&Cとの最後の戦いが迫ってきた
全てを守るためにも負けられない一戦が刻一刻と近づいてきていた
by meruchan0214 | 2007-02-08 12:39 | 竜の翼 ハイシェント


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