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騎士の影 2

12年前、私はまだ12歳だった
しかし、実力に年齢は関係ない、幼いからの修行を積んできた私は12歳でも、家系の中でも秀逸な実力であった。

「お父様、私は納得できません」

私は同じ暗殺者である父親に申し出た。

「決まったことだ、明日からエルミナ様の正式な近衛兵として従うのだ」
「何故です!!」

私には意味が分からなかった。
私達は今までギルバート領で影として生きてきていた。
これからもずっとそうなっていくと思っていた。

「命令だ、分かったな」

私の父はそれだけ告げると、私の前から音もなく消えた。
私はその場に立ち尽くすしかなかった。

父親に言われた意味も分からずに・・・
by meruchan0214 | 2007-07-01 22:05 | 短編小説


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