カテゴリ:守護機兵 ハイシェント( 72 )

Last Misson 護る者

全てが終わってから3年の月日が流れた
戦争の傷跡は時と共に修復されていった

「ビエエエェェェン!!」

赤ん坊の鳴く声がする、それを聞いたアコナは慌てて赤ん坊の寝かせているベッドにやってきた

「はいはい、どうしたんですか~?」

アコナは自分の子供をあやし始める
すると、泣いていた子供はすぐにでも泣き止んでしまった

「パパも、もう少しで帰ってくるから待ってるんですよ~」

すっかり母親らしくなったアコナ、3年前に戦争で機兵に乗っていたとはとても思えないほど丸くなっていた

キィィィィ

扉の開く音がする

「お~い、アコナ~、帰ったぞ~」

そういって入ってきたのはフリスであった
あの後、1年後に二人は結婚し子供も授かった

「やっと、全てが生きる世界が見えてきたよね」
「そうだな、リシェルさんが見ていた世界がやっとできてきた」

ただ壊すだけの人間ではない、上手く調和し地球と共に生きていく
少しずつ、確実に人間は変わってきていた

「明日は休みだし、散歩にでも行くか」
「そうね、たまにはこの子も連れて行きましょう」

次の日、二人は子供を連れ散歩に出かけた
ウロボロスでの生活は変わらなかったが、子供も生まれ今までとは全く違った生活になっている
二人はゆっくりと公園の道を歩いていた

「この平和を守っていかないといけないのよね」
「ああ、それが一番大変な事だけどやっていかないといけないんだ」

フリスとアコナは今までの事を思い出すように語りながら歩いている

スッ・・・

その時、どこか見覚えのあるような女性が横切った気がした

「リシェルさん!?」

フリスとアコナは慌てて振り返るが、その女性はどこにも見当たらない
辺りを見回してみるが、アコナやフリスと同じように子供を連れた人達やカップルなどしか見当たらなかった

「見間違い・・・か?」

フリス達はそう思いながらも再び歩き始めた

その背中を見守っている女性が一人佇んでいたのは誰も気が付いていなかった

「信じてよかったよ、皆」

その女性はポツリとそう漏らした

「おかあさ~ん」
「はいはい、今行きますよ」

女性は自分の子供に呼ばれ、そちらに向かって歩き出した

この平和がいつまでも続くよう、誰もが祈っていた
人が奢るのは間違いである、それを分からせてくれた人達の為にも
導いてくれてきた人達の為にも

全てはまだ始まったばかり、戦うのは機兵ではなく自分達なのだ
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by meruchan0214 | 2006-11-08 00:29 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 69 廻る運命

全てが終わってから一ヶ月の時が過ぎていた
アースライン、ヴェルゼはお互いの戦闘を止め、終戦をした
そして、お互いがお互いを認め合い、自分達の生きる為、全てを生かす為にできることを協力し合う事を約束した

「あれからもう一ヶ月か・・・」
「そうだな」

フリスとアコナはウロボロスの中を歩いていた
戦う必要がなくなったウロボロスは他の星を繋ぐ、巨大宇宙船として動いている
もちろん、ここに生活している人間もたくさんいる

「リシェルさんの為にも、これから変わっていかないといけないんだよね」
「ああ、それにはまだ時間もかかるけど、絶対に変わらないとな」

リシェルが守ろうとしたもの、それを実現しなければならない

「そういえば、フリス聞いた?」
「ん?」
「レオルとラユが結婚するって」
「ああ、聞いてるよ、いつの間にそんな仲になってたんだか」

今まで共に戦った仲間たちも新しい日常を受け入れてきていた

「私達も・・・、なんてね」
「ハハハ、仕事が落ち着いたらな」

フリス達は戦争やノルンの反乱によって、受けた戦争の傷跡を少しでも埋めるべく活動していた
もちろん、それだけやったから失った命が帰ってくるわけでもない、だが人々は前に進まなければならない、少しでもその手伝いをという事で始めたのだ

「今度、ヴェルゼに遊びに行こうか」
「そうだね、二人の結婚式もあることだし」

人々は確実に新しい道を歩み始めていた
人類が生み出した150年前の遺産
それは人間の道を示す為に存在したのかもしれない

「そういえば、150年前の事色々調べてみたんだけど」

アコナがバッグから大量の資料を取り出した

「ウロボロスに残ってたデータを漁ったら、大分分かったよ」

ウロボロスが問いかけてきた事はあれ以来一切にない
ただのウロボロスを管理しているコンピューターが機能しているだけであった

「でも、これあまりにも凄くて世間には公表できないね」
「どういうことが分かったんだ?」
「フリスには見せるつもりで印刷してきただけだから、終わったら処分するよ」

アコナはその大量の資料をフリスに手渡した
フリスは資料に目を通していく

「人と機械との融合・・・」

そこに書いてあったのは一個の固体が何百年と生きる為の方法を示していた

「これによると、リシェルさんはもちろん、ウロボロス、ノルン、モイライ、それにハイシェントやエルブラストにまで人のデータが使われていたわ」
「なんでまた、そんな事に意味があるのか?」
「機械の欠点、人間の欠点をそれで補えるらしいのよ、理論上では可能らしいわ」

途方もない話である、それだけ凄い理論を考えつくだけでも凄いものだ
フリスはただ感心する以外なかった

「とにかく、発想が普通じゃないわね、ハイシェントやエルブラストは子供のデータみたいだし」
「色々実験したって事か」
「そう、この技術は反道徳的ってわけね、だからこそこの世界から消えようとした」
「確かにこの技術はないほうがいいよな」
「うん、今度残っているデータと一緒処分するつもり」

フリスはアコナに資料を返し、アコナはそれを大事そうにしまった

「まあ、なんにしてもこれからだよな」

わざと明るく振舞うフリスにアコナはコクリと頷いた
過去をずっと振り返るわけにはいかない
皆の為に前に進むあるのみである
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by meruchan0214 | 2006-11-07 00:44 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 68 始まりを語る

フリス達は脱出用のロケットブースターで地上へと運ばれ
ウロボロスへと戻った

そこにはノルンの機兵と戦って生き残った仲間達が揃っていた
ただ一人、リシェルを除いては・・・

「やはりリシェルさんは・・・」

フリス達が脱出した後にノルンがあった場所は大爆発を起こした
レオルやラユなどは敵の動きが止まった事により勝ちを確信した
だが、やはりある程度はリシェルがこうなることも予測はしていたようだ

「すまない、その為に俺達が居たのに・・・」
「お前達のせいじゃない、それは皆分かってる」

リシェルがそれを望んでいたのは分かっている
だが、皆にはリシェルはまだ必要であった、仲間として必要だったのだ


「済まないな、君達には辛い思いをさせてしまった」

急にウロボロス内に響く声、フリス達は聴いたことがあるウロボロス自身のこえ

「我々はもうこの世界には古すぎるモノなのだよ」
「貴方は・・・、でもリシェルさんは!!」
「リシェルは最初から戦いが終わったら自ら命を絶つつもりだった、死に場所が見つかって彼女も本望だっただろう」

ウロボロスの言葉、信じる事ができなかった
あの明るいリシェルが自ら命を絶つということなど考えられない

「そんなのって、嘘なんだろ」
「本当だ、だが君達のことを思っていたのもまた事実だ」

ウロボロスは語りだす

「宇宙へと生活を広げようとしたのは我々だ、だが月日が経つごとに地球は宇宙に住む人々を見下し、宇宙に住む人々は地球からの支配から逃れようとし、戦いの道具、機兵が生まれた」

誰もが習った事、宇宙の人々は地球に住む人間達の支配から逃れようとした
その最もたるがヴェルゼであった

「それを正す為に私達は考えた、人の寿命でできる事は限られている。だから私達は機械に記憶を移す事を考えた」

途方もない技術である、人であることを捨て機械として生きることである

「それによって生まれたのが、ノルンやモイライ、そして私やリシェルだった」
「ノルンやモイライも元々は人だった・・・?」
「正確には人の意識をデータ化したものではあるがな・・・」

だが、ノルンは自分のことを完全なる知性と言っていた
人間は滅ぶべきだとも言っていた

「君達は魂というものを信じるかね?」

ウロボロスから発せられる言葉、機械が聞くとは到底思えない言葉

「リシェルは良く言っていた、魂は存在すると、だから自分は変わらないのだと」

確かにリシェルは機械の体とは思えないくらい人間らしかった
いや人間そのものであった

「ノルンには魂が入らなかった、モイライは自覚ができなかった、その差でしかないとも言える」

逆をいえば、リシェルがノルンのようになっていた可能性もあったということなのだろうか
ウロボロスはただ黙ってリシェルのことをしゃべっていた

「我々は居るべき存在ではない、私もそろそろ消える・・・」
「え・・・?」
「ただ、私やリシェルは死ぬわけではない、次の為に眠りにつくだけなのだ」

ウロボロスの残した言葉、眠りにつく
それは次にまた生まれ変わるという事なのだろうか

「では、さらばだ・・・、私達の子供達よ・・・」

それを最後にウロボロスから声は聞こえなくなった
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by meruchan0214 | 2006-11-06 00:18 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 67 背負った重さ

フリス達を見送ったリシェルは一人ノルンの前までと戻る
辺りには警報が鳴り響いて脱出の勧告が示されている

「さて・・・、やりますか」

リシェルはノルンを操作を始める

カシャカシャカシャ

その速度は流石機械の体といったところであった

ブゥゥゥゥン

すると、ノルンが再び動き始め、辺りに電源が入る
だが自爆の時間は止まる気配はない

「何故、残ったのです、私にはもう貴方達を止める力など残っていない」
「最後のケジメね、その為にハイシェントとエルブラストを作ったんだから」

リシェルはノルンの操作を続けている
すると、ハイシェントとエルブラストは人も乗っていないのに勝手に動き出した

「これには私達の全てが詰まっている、全てを守る為の全てが」
「全てを守るか、全てを捨てるほどの価値があるというのですか」
「ええ、でも力だけでは守れない、それは乗る人間の気持ち次第ということ」

リシェルは二機の体にそっと手を触れると我が子のように撫でた

「ありがとう、貴方達、最後の最後まで付き合ってくれて」

すると、どこからともなく声が聞こえてきた
ハイシェントが喋っているのだ、それはとても幼い声だった

「お母さんの役に立てて私は幸せだったよ」

リシェルはその言葉を聞くとにっこりと微笑んだ
そして、再び振り返りノルンと話し始める

「ノルン、古いモノは全てここで終わらせましょう」
「・・・、新しい時代が来ると信じているのですね」
「ええ、人はもう変われる、少なくとも貴方のやったことは無駄にはならない」

人間だけの都合で全てを壊してはならない
今回のノルンの行動は全宇宙にそれを知らしめた

「自爆装置、爆破まで後1分、後1分」

警報装置が自爆の時間を告げている
辺りの警告はいつの間にか止んでおり、自爆の声だけが辺りに響いた

「リシェル、ありがとう」

ノルンはただそれだけリシェルに言った
それを聞いたリシェルは何を今更という顔をする

「いいのよ、全ては私達が決めた事なんだから、最後に残った人間が貴方の最後を見届ける、それが私の最後の仕事」
「私も地球を守る為ではなく、リシェルの娘達のように全てを守る存在として生まれたかった」
「いつかくるわ、貴方が全てを守られる為に作られるときが、だからそれまでおやすみなさい」

リシェルは母親のような慈悲を持ってノルンに語った

「ルピナ、ナミア、貴方達もこれが最後よ」

リシェルはハイシェントとエルブラストに向かってそう喋った

「私の可愛い娘達、また次に会うときまでお休みなさい」

そして、ノルンのあったこの場所は大爆発を起こした
リシェルはその爆発の中でただ優しく微笑んでいた
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by meruchan0214 | 2006-11-04 22:17 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 66 希望の道

ウロボロスとノルンの率いる機兵達との戦いは続いている

「皆、がんばるんだ!!rリシェル様やあの子たちが何とかしてくれる!!」

ジョニカは通信で皆に言って聞かせている
異常な数で迫ってくる機兵達、ここで負けるわけにはいかない

「ラユ、大丈夫か?」
「うん、僕は大丈夫、でもこれだときりがないね・・・」

レオルやラユも他の機兵達を指揮しながらも、前線で戦っている

「なるべく早く済ませてくれよ、フリス・・・」

レオルは呟く、フリス達がノルンを止める事を信じている

「レオル、まだ来るよ!!」
「分かっている!!」

ウロボロスを守る為、地球を守る為、人間を守る為、彼等は戦っている
一方、ノルンの置かれている広間では未だに戦いが続いていた

「くそう・・・、いい加減・・・いかせろ!!」

ノルンを守る機兵と戦い続ける三人

「聞こえますか・・・?」

通信に小さく入る感情のない声、聞き覚えのある声

「モイライ・・・}

モイライが通信をしてきている、あの中にモイライがいるのは分かっている
今さら何を通信してくるというのだろうか

「やはり、貴方方は今までの人間とは違う・・・、リシェルの言っていた通りです」

戦いながらも通信を続けている、フリスには返答する余裕がないのが分かっているのか、モイライハそのまま言葉を続けていた

「私が少しだけ全ての回路を停止させます、その間にノルンを止めてください」

モイライの言葉、もしかしたら罠かもしれないがフリスには嘘を言っているようにはきこえなかった

「所詮、私はノルンの子機ですから、長くは持ちません頼みましたよ」

通信が切れると戦っている機兵の様子がおかしくなる

が・・・がががが・・・・

それが動きを停止させると今度は他の二機の機兵の様子がおかしくなる

「これは・・・、モイライ!!裏切るというのですか!!マザーコンピューターである私を!!」

ノルンの声が響く、一瞬止まった機兵であるがまた少しずつであるが動き始めていた

「早く!!」
「モイライ・・・!!いくぞ!!」

フリスはハイシェントのブースターを全開にし、ノルンへと近づく

「これで終わりだ!!」

ドガァァァァァァァァ!!

止まっていたほかの機兵が動き出すと同時にハイシェントはノルンを叩き切っていた

「私が・・・、、純粋な知性である私が・・・?ワタシガ・・・ワタ・・・シ・・・」

辺り一斉のコンピューターがシャットダウンを始め辺りが暗闇に包まれた

「終わった・・・?」
「ええ、ノルンは壊されたわ、これで全地球に放たれた機兵も止まるでしょう」

リシェルの言葉に安堵の息をつくフリス

ビーッ!!ビーッ!!

暗闇に包まれた空間にけたたましく鳴り響く警告音
赤いランプが辺りを照らしている

「自爆装置が起動しました、所内に残っている人間は速やかに退避してください」
「自爆装置だって!?」
「早く逃げないと!!」

慌てるフリスとアコナ、せっかく倒したのに自爆に巻き込まれてはどうしようもない

「二人ともあそこに緊急退避用のロケットブースターがあるわ、機兵から降りてあれに乗って!!」
「分かりました!!リシェルさんは!?」
「私にはまだやる事があるのよ」
「まさか、ここに残るつもりで!?」

リシェルはここでノルンと共にするつもりなのだろうか、フリス達にはそれを見過ごす事ができない

「ダメですよ!!皆で脱出しないと!!」
「大丈夫よ、私はここの元研究員よ。どうすればいいかは分かってるから」
「でも!!」

どうしても3人で脱出することをあきらめないアコナ、恐らく一人残したら確実に死ぬつもりなのだとアコナは直感で感じていた

「分かったわ、一緒に乗りましょう」

何を言っても聞かないとあきらめたのかリシェルも一緒に機兵を降りた

「さ、早く乗りなさい」

三人はロケットブースターに乗り込み、それぞれの席に座った

「じゃあね、フリスさん、アコナ」
「え?」

リシェルが言うと、リシェルの座った椅子だけが研究所内に移動し、フリスとアコナの座った椅子はベルトで固定され動けなくなる

「待ってください!!リシェルさん!!」

フリスは叫ぶが、リシェルはまるで聞こえていないかのように振舞った

「大丈夫、人はもう変わっていける、後は貴方達の番なのだから」

リシェルはにこやかに笑うと、ロケットブースターのスイッチを入れた

シュゴゴゴゴオオオオオオオオ!!

物凄い音と共に一気に地上まで駆け上がっていく

「一緒に帰るって約束したのに!!」

残ったりシェルはただ優しそうな笑顔でフリス達を見送っていた
フリス達はこうなる事を予想していた、だからこそ、防ぎたかった
なのに、止める事ができなかった、リシェルは残ってしまった

フリス達はただ残っているリシェルを見る事しかできなかった
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by meruchan0214 | 2006-11-04 00:03 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 65 揺らめく明日

ノルンの操る機兵達、今までの機兵とは比べ物にならなかった

「まるで、意思を持っているかのようだ、くそ!!」
「やっぱり、ノルンを守っているだけあって、強いね・・・」

三位一体の攻撃にフリスやアコナもおされ気味であった

ガキィィィィン!!

リシェルのフルゲストとノルンの操る機兵が交錯する

ギリ・・・ギリギリ・・・

機兵の性能からいって、明らかにフルゲストは劣っている
だが、それを感じさせない強さを見せ付けるリシェル

「二人とも、大丈夫?」
「大丈夫ですよ、これくらい」
「はい、まだまだいけます!!」

いつまでもリシェルに甘えるわけにはいかない
フリスとアコナはお互いに頷くと、先ほどとは違う戦い方を見せる

「いっけぇぇ!!」

ドゴォォォォォン

勝負はほぼ互角、疲れを知らない機兵達
一方生身の人間であるフリス、アコナは長引くほど不利である

「どうしたのですか、貴方方の力はその程度なんですか?」

ノルンの挑発する声、自分の方が圧倒的に有利だと分かっているのだ

「くそ、本体を落とせばいいだけなのに・・・」

焦るフリス、確かにノルンを破壊できればそれで終わるだろう
だが、三機の機兵がそれを許してはくれない

「やっぱり、この三機モイライ達ね・・・!!」

リシェルは何かに気づいたようであった

「流石、リシェルよく気が付きましたね」

モイライ、フリス達に一番理解を示してくれていたコンピューター
それが今、ノルンを守る最後の砦として立ちはだかっている

「モイライがこいつらの中にいるのか?」
「そう、みたいね・・・」

リシェルの言葉を聞いて少し戦いづらくなってしまう二人
だが、ここで戦いをやめるわけにはいかない

ガキィィィィィィン!!

再びお互いの機兵が交錯しあう
ノルンが置いてあるこの広い空間に計6機の機兵達が蠢き、戦う

「くらえ!!」

バリバリバリバリ!!

ハイシェントのプラズマカノンがノルンの機兵を襲う
しかし、相手にも電磁シールドがあるようで、攻撃が届かない

「どうするべきか・・・」

戦いはまだまだ続く
人間の生き残る為の戦いは終わる気配を見せなかった
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by meruchan0214 | 2006-11-02 21:53 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 64 契約

広い空間にただあるだけのはずのコンピューターノルン
あるだけでこの辺り一帯に威圧感を与えている

「ノルン、もう待ってはくれないのね」
「リシェル、人間は変わらない我々がやらなければ誰がやるというのだ」
「少しずつ人間だって変わってきているわ、フリスさんやアコナのように」

リシェルはノルンに話しかける
作った人間の一人だ、責任感というものであろう

「それでは時間がかかりすぎる、その前に地球は死の星になってしまうでしょう」
「・・・・・・」

リシェルはそれ以上何も言わなかった
彼女も内心同じ事を思っているのかもしれない

「だからって、お前に人の生き死にを決める権利はないはずだ!!」

フリスが吼える、コンピューターが自分達の運命を決める
そんなことが許されるはずがない

「人間よ、お前たちは自分たちが愚かな生き物か分かっているのか、いくつもの生物を絶滅させ、自分達の住む星をも破壊しようとしている」
「それは人々が変わればいいことじゃないか!!」
「そう、確かに私は人間は変わると信じ待った、リシェルとの契約があった。だが、150年待っても人間は変わらなかった」

冷たく言い放つノルン、ノルンの言う事はもっともである
人間たちの都合で全てを破壊していいはずはない

「だからって、人間を裁く権利はお前にはないはずだ」
「私は元々人間たちを裁く為に作られた存在だ、全ての上に立つモノとして作られた」
「どういうことだ?」
「150年前、地球を破壊していく人間達に絶望した研究者達が一つの計画を持ち出した」

ノルンは語り始めた、リシェルもただ黙ってそれを聞いている
150年前の研究者といえば当然リシェルも該当するはずであった

「絶対的な王の存在、感情に流される事なく、地球を守る存在。そして、人間は我々の統治の元になるはずだった」
「そんな計画が・・・」
「だが、ある日それに反対する者が現れた」

途方もない話にただ聞くしかないフリス達
リシェルはノルンの言いたい事は分かっているみたいであったが、何も言わない

「リシェル、お前が反対しなければ全ては計画通りであったはずだ」
「・・・、そうね、でも貴方だって人間を信じて150年待ってくれたじゃない」
「私は人間を信じて150年待ったわけではない、生みの親であるリシェル達が変わると言ったから待ったまで」

親の言う事は聞くということなのだろうか、感情のないコンピューターにもそういった気持ちは存在するものだろうか

「人間は変わらない、その証拠にこの150年の間に地球だけではなくほかの星をも食い尽くそうとしている」

確かにノルンの言うとおり、人間は宇宙に出て、新たな鉱石、エネルギーを発見し効率は良くなった、だが消費しているだけというのは変わらない

「でも、私達は一生懸命生きている、それを奪う権利は誰にもない!!」

アコナもついに吼えた、今まで黙って聞いていただけではないようだ

「人間の女よ、先ほども言ったとおり、我々は人間を裁く為に作られたのだ。愚かな人間に鉄槌を下すのは我々の役目なのだ」
「だからって、ただ黙って見過ごすわけにはいかない。私は皆が大好きだから・・・!!」
「元より、お前たちが黙って見ているとは思っていない。ここまで案内したのは、お前たちは我々が直接お前たちに引導を渡すためだ」

すると、三機の機兵がこの広い空間に現れる
その姿は天使のようであり、悪魔のようでもあった

「ノルン、お前がどんな目的で作られたとしても、俺たちは生きている事を諦めない」
「そうよ、貴方が言うように人間は地球や他の星を滅ぼすだけではない、きっと変われるんだから!!」

フリスとアコナはお互いの機兵、ハイシェントとエルブラストを起動させ戦闘準備をとる

「人間よ、我を恐れよ、自分達の犯した罪を悔いながら滅びるがよい」

感情のない言葉があたりに響き渡り、3機の機兵が動き出した

「アコナ!!」
「分かってる!!」

その光景をただ見ているのはリシェルであった
だが、リシェルも見ているだけとはいかない

「私達は大きなモノを見失っていた、だけどもう見失わない!!」

リシェルのフルゲストもハイシェントやエルブラストの戦いに参加する

人類とノルンの最後の戦い、止められるのは今ここに居るフリス達だけなのだ
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by meruchan0214 | 2006-11-01 13:31 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 63 全てに近づく

少しずつ、少しずつノルンへと近づいていくフリス達
立ち塞がる敵を退けながら先へと進む

「流石にノルンを守っているだけあって堅いな・・・」
「そうね、でももう少しみたいよ」

フリス達の進む先には大きな建物が見える

「あそこがノルンの置いてある、ヴァール研究所」

そこへの道には数多くの機兵が待ち構えている
フリス達はそれらを蹴散らしながら先へ進む

「雑魚に構っている暇はないんだ!!」

ドゴォォォォォォン!!

次から次へと現れる敵

「まったく、きりがない」
「そりゃ、親玉がいるわけだし」
「一気に突破しましょう」

全てを相手にするわけにもいかない
フリス達はほとんど突撃とも思えるような移動を開始する

「ノルン・・・」

リシェルはどこかもの悲しそうに呟きながら進む

研究所内は大きく機兵が簡単に入れるくらいであった
中で動き回ってもまだ余裕がある
それだけに、研究所内でもノルンの操る機兵が襲い掛かってくる

「ここでも次から次へとくるなあ・・・」

周りは敵だらけ、だが止まるわけにはいかない

「この先にノルンがいるわ」

リシェルの案内で進んできた道
ひときわ大きい扉の前にフリス達は辿り着いた

「この奥にノルンが・・・?」
「ええ、準備はいいかしら、二人とも」
「私は大丈夫です」

ハイシェントの攻撃で扉を破壊し中へと入る
そこには広大な空間に大きなコンピューターが一台置かれていた

「あれが・・・ノルン」

球体のような形をしたコンピューター、ノルン
眼などはないはずなのに、どこかからか見られている気がする

「そう、あれが私達が作った、ノルンシステム」

驚嘆しているフリス達を待ち構えていたかのようにコンピューターが動き始めた

「ここまで辿り着きましたか・・・」

感情のない言葉が辺りに響いた
今、目の前にノルンが存在しているのだ
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by meruchan0214 | 2006-10-31 01:06 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 62 認めるモノ

ヴェルゼの軍、ウロボロスの軍、ノルンの軍全てが入り混じる戦場
戦いは今のところ五分五分といったところである

「流石に量が多いわね」

アコナが漏らす言葉、次から次へと敵が立ちふさがる

「これじゃあ、先へ進めないな」

フリスは溜息のように思える言葉をしゃべる

「俺達が何とか道を開くぞ」
「そうそう、二人はウロボロスを連れてとっとといっちゃいなよ」

名乗りを上げるのはレオルとラユの二人
このままずるずると戦っていてもしょうがないのは全員分かっている事であった

「レオルさん、ラユさん、ウロボロスのシールド内で戦うよう心がけてください」
「分かってますよ」
「任せてくださいよ!!」

ウロボロスのシールド内で陣形を組む、レオルたち

「さあ、いけ!!フリス!!」
「ありがとう、死ぬなよ!!」

フリスとアコナは突破口を開いた場所へと突っ込んでいく

「リシェル様、ここはアタシに任せて行ってください」
「ジョニカ・・・、でも・・・」
「貴方は見届けなくてはいけない、そうでしょう?」

ジョニカの言葉にリシェルは少し考えた
そして、何かを決めたような顔をすると再び口を開いた

「お願いできる?」
「任せてください」

リシェルはジョニカの言葉に甘えると、フルゲストへと乗り込んだ

「後、お願いね、誰も死なないで、また会いましょう」

リシェルはにこやかに笑うとフルゲストを発進させた

「フリスさん、アコナ、最後の戦いに行きましょう」
「リシェルさんも行くんですね」
「ええ、ノルンを作った者の一人として見届ける義務が私にはあるから」

フリス達はノルンのある場所へと向かう
そこに待ち受けているはずのノルン
対峙の時はすぐそこまで迫っていた
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by meruchan0214 | 2006-10-29 22:52 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 61 人だから

地球に降りたウロボロス、それを待ち構えるはノルンの操る機兵達であった

「各地で残ったアースラインとノルンの操る機兵が戦っているみたいね」
「そうだな、だけどアースラインが負けるのは時間の問題だ」

フリスとアコナが言うとおり、アースラインの軍勢は非常に劣勢であった
ウロボロスはノルンのある場所へと向かっている
その途中、何度もノルンの機兵と戦ってきた
主要な都市は何とかまだもっているものの、少しずつ押されていた

「早くしないと、間に合わなくなる・・・」
「ああ、そうだな」

敵は無尽蔵ともいえる量の機兵達、今までどこにこれだけの機兵を隠してあったのかすら分からない

「少しは自分達が食い止めるさ」
「グローズ教官?」

二人の間に入ってきたのはグローズであった

「我々の部隊は各国のアースラインを支援に行く、ノルンはお前達に任せる」
「教官・・・」
「しっかりやれよ、お前ならしっかりできる」
「はい!!」

グローズはフリスの言葉に頷くと、去っていった

「ヴェルゼにもあのような人がいるのね」
「まあな、そんなに捨てたものじゃないだろ」
「そうね」

ヴェルゼも悪い人ばかりではない、フリスやグローズ、他にも一杯良い人はいるのだ

「結局は上に立つものの意思なのかなぁ」
「そうかもしれないな」

最後の戦いが刻一刻と迫りつつある
フリス達も最後の戦い向けて気持ちを高ぶらせていた




「さて、行くかヴェルイン」
「ああ、大きな道はあいつらに任せよう」

グローズとヴェルインはヴェルゼの部隊を率い出撃する

「みんな、遅れるな、しっかりと付いて来い!!」

グローズ達はアースラインの人々を助ける為に出撃する
もうお互いの国で争っている場合ではない
今は人として共に戦うべきなのだ

「グローズ、グッドラック」
「お前もな」

グローズとヴェルインのアルオルスとその部隊がウロボロスから出撃する

「グローズさん、ヴェルインさん、お願いします!!」
「リシェル殿、分かってます、貴方方は急いで向かってくださいよ」

シュゴオオオォォォォォ!!

凄まじいブースターの音と共に地平線の向こうへと消えていく
全員生き残れるかは分からない、しかし、皆の無事を祈るしかなかった
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by meruchan0214 | 2006-10-28 22:46 | 守護機兵 ハイシェント