カテゴリ:竜の翼 ハイシェント( 58 )

58陣 使命を 終える

あれから一ヶ月が過ぎていた、L&Cの脅威もなくなりNATSの仕事もDEPSとの戦いではなく、平和維持の活動へと変わっていた
竜哉と棗は普通の高校生に戻り、レドンとナイーズもそれに付き添う形で高校へと入った

「ハイシェントあれから動かないんだって」

ハイシェントは自身の役目を終えたかのように動かなくなっていた
何をしても動かない、分解もできない、ただそこにあるのは機械の固まりだった

「大きすぎる力は平和な世界には不要ですからね」

一ヶ月経つとリーシェの傷もほぼ全快になっていた
しかし、リーシェの傷が治るということは別れの時が来たという事だった

「元の世界に帰るのですね」
「ええ、私やルピナがもうここに居る訳にはいきませんから」

リーシェ達が元の世界に帰る、それはL&Cを倒した今分かっていた事ではあった

「短い間でしたけれども、ありがとうございました」
「ありがとうございました」

リーシェに続いてルピナも真似するように頭を下げる

「いえ、でも、メルやダリアが・・・」
「過ぎた事です、それにまだ一ヶ月です」
「そう・・・ですよね」

無理やり納得させている自分が居る

「また、いつか会えますよね」

棗の言葉にリーシェはにっこりと微笑んだ
ルピナもそれに釣られてか大きな笑顔を見せた

「さあ、ルピナそろそろ帰るわよ」
「うん!!」

街外れの山の中、リーシェとルピナは大きな魔方陣を描くとそこに大きな洞窟ができた

「それでは、またお会いしましょう」
「お元気で」

リーシェとルピナが洞窟に入ると、その洞窟の入り口は閉じてしまった

「さて、行くか」
「あ、ちょっと待ってよ」

竜哉達は歩き出す、あの戦いがまるで夢だったかのように
でも、積み重ねたものはなくなっていない
仲間ができて、大切なものを守る、失って悲しい事も分かった
けれど、今もなお時は静かに動いている

and...
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by meruchan0214 | 2007-02-28 08:56 | 竜の翼 ハイシェント

57陣 失った命 残った命

戦いには犠牲がつきものというが、失ったものは大きかった
しかし、メルとダリアがあそこでやらなければ、こちらが全滅していたかもしれないのも分かっていた

「作戦は終了だ、全員、戻ってきてくれ」

室長の声が響いた、室長も皆の気持ちが分かってか、それ以上は何も言わない
暗い雰囲気が押し寄せる中で竜哉達はNATSへと帰還した
NATSについてからも、メルやダリアがソルレオンで爆発したのを知っている為、勝利を喜ぶ者はいなかった
それだけ、メルやダリアは皆の中に居る存在になっていた

「きゅるるるるる」

ミスティが声をあげる、メルの帰りを待っているのだろうか
棗はそれをそっと抱くがその目から涙が溢れていた

「ごめんね、ミスティ、ごめんね」

棗の言葉からはそれしか出てこなかった
だが、メルとダリアがいないだけではない、リーシェも瀕死の重傷を負っているのだ
リーシェは全てを狩る者から降ろされると直ぐに集中治療室へと運ばれる

「俺達の世界の為に・・・」

メルやダリア、リーシェは元々この世界の人間ではない
それなのに、命を捨ててまで自分達を助けてくれたが、自分達は何一つ彼女達にしてやれなかった
悲しさと虚しさだけが残っている、竜哉達は戦いに勝ったのに虚しさだけが残っている

「皆で生き残らなければいけなかったんだ」

後悔してもメルやダリアが帰ってくるわけがない
メルやダリアが残してくれたものを守っていかなくてはならない

「リーシェ様は何とか一命を取り留めたみたいよ」

ずっと傍に付き添っていたナイーズが竜哉達に報告をしてくれる
竜哉と棗はその報告に少しホッとする、ここでリーシェまで命を落としていたら後悔では済まないかもしれない

「話をする?」

ナイーズの言葉に竜哉は頷くことでそれに答える
病室ではルピナがリーシェに甘えていた
リーシェが竜哉達に気がつくと、ルピナをナイーズに頼んで外に連れ出してもらった

「ご無事で良かったです」
「まあね、でも、私が無事でも浮かない顔しているわね」
「それは・・・」
「ふふ、ごめんね、メルとダリアの事でしょ」
「はい」

リーシェは溜め息をつくと、窓の外を眺めながら話す

「貴方達が気にする事はないのよ、メルやダリアが勝手にやったことなんだから」
「でも、僕らの世界の人間じゃないのに・・・、僕達を守る為に」
「仲間を、大好きな人達を守るのに理由はないでしょ、メルやダリアは貴方達の事、気に入ってたのよ」

メルやダリアがいなくなったとしたら、一番悲しいのはリーシェであるはずだ
なのに、リーシェは竜哉達よりも冷静にずっとずっと物静かに語るだけだった

「それに、あの二人の事だから死んでないわよ」
「でも、あんな爆発・・・」
「人を好きになるのはまず信じる事から、そうでしょ」

竜哉の言葉を遮るように話すリーシェ、それはまるで自分にも言い聞かせているみたいだった

「そう、ですよね」
「そうよ、私達が信じてあげなかったら、帰ってこれないでしょ」
「はい」

あの爆発の中で到底生きているとは思えない、メルとダリアがいくら人間とは違う力があるといっても死んだら何もできない
だが、リーシェに感化されたのか竜哉は生きている事を信じようと思った

「それじゃあ、失礼します」

病室を出た竜哉達は、少し気分が軽くなっていた
希望を持ったからであろうか、リーシェが生き残ったからだろうか
今は前を向いて歩くしかない、すべては元には戻らないのだから
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by meruchan0214 | 2007-02-27 13:15 | 竜の翼 ハイシェント

56陣 勝利 犠牲

大爆発の後、辺りには煙が立ち込めており、視界が全く通らない
風によって、煙が払われていき、徐々に視界が開けてくる
爆発の中心にはL&Cはまだ立っていた、だが、流石に至近距離であれだけの攻撃を受けて無事ではない

「オノレ、オノレェェェェェェ!!」

L&Cは大きく叫んだ、まだ動ける、だがメルやダリアの乗っていたソルレオンは跡形もない

「ダメージを負っている今なら・・・」
「うん・・・」

メルやダリアがその身を犠牲にしてまでやった事を無駄にはできない
竜哉達は渾身の力を持てるだけ込めて、L&Cに攻撃を仕掛ける

「ママ、次はどうすればいい?」
「あそこに攻撃しなさい」

リーシェの指示でルピナは全てを狩る者を操縦する
一撃、また一撃と傷を負いながらもその指示は正確無比であった

「レドン」
「分かっている!!」

レドンとナイーズも自身が持つ最強の技を繰り出す

激しい攻撃の前にL&Cの動きが徐々に鈍くなってきていた

「ワタシガ・・・マケルハズナド・・・」

動きが遅くなっていく、命の灯火が少しずつ小さくなっていくのが良く分かった

「ワタシガ・・・ワタ・・・」

最後には全く動かなくなってしまう、L&Cの灯火が消えた瞬間だった

「竜哉さん、最後です・・・」

リーシェの言葉にうなずき、竜哉の乗るハイシェントはフルパワーを溜めはじめる
最後のハイシェントの咆哮が響くとL&Cの体がハイシェントから放出された光に包まれ消滅していく
光が消え去った時、巨大なL&Cの姿はどこにもなく、爆発の後と竜哉達だけが残っていた

「勝つには勝ったけれど・・・」

竜哉はどうすればいいか分からなかった、メルやダリアの失った命は帰ってこない
棗も竜哉にどう声をかけていいのか分からなかった
犠牲なくしては勝利はできなかったのだろうか
竜哉の中にずっと心に響いていた
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by meruchan0214 | 2007-02-26 20:00 | 竜の翼 ハイシェント

55陣 

L&Cはそれが一つの巨大なDEPSであった
最初に自分達が見ていたものはそいつの上半身だけに過ぎなかったのだ

「いっけえええ!!」

竜哉達の一斉攻撃を浴びせるが、相手はびくともしない
攻撃の効果が適用されているのかすら分からない

「流石にL&Cを統べるだけあって、強いね・・・」
「確かにな・・・」

ハイシェントやエレストリカ、レドン、ナイーズ、ソルレオン、全てを狩る者も全てがL&Cに攻撃を集中させている

「その程度でこの私を倒せると思うな!!」

L&Cはその巨体に見合わない速度でハイシェント達を薙ぎ払う
ダメージはまだ大したことではないものの、積み重ねる訳にはいかない

「あいつに弱点ってないのか?」

竜哉が不安になるのも無理はない、皆がそう思っていることだった
こちらの攻撃をものともせず突っ込んでくる様は恐怖としかいいようがなかった

「私が試してみるか・・・」

メルが何かを思いついたようだ、それに対応してソルレオンがL&Cへと向かっていく

「メル、何を思いついたの?」
「弱点がないなら無理やり作るってね・・・」
「なるほどね」

ダリアもメルの考えを察知したようであった

「二人とも、何をするつもりだ!?」

L&Cの攻撃をぎりぎりで避けながら、ソルレオンの白兵戦のできる距離まで近づいた

「いくよ!!」

ソルレオンの爪がL&Cの肉体に食い込むがさほど効果が無いように思える

「無駄だ、お前達の攻撃が私に届くわけがない!!」

L&Cはソルレオンを叩き落そうとする
だが、ソルレオンの周囲に障壁みたいなものが張られており攻撃が届かない

「メル、あんまりもたつかないでね、これあまり持たないから」
「分かってる、もう少し」

ソルレオンの爪が少しずつL&Cの肉体の奥へ奥へと押し込まれていく

「OK,いくよ!!」

ソルレオンが急に高熱を発し始めた

「まさか・・・自爆!?」

凄い勢いで赤くなっていくソルレオン

「やめるんだ、メル!!ダリア!!」
「相手に攻撃を届かせるには奴の肉体の鎧を剥ぐしかない、でも外からじゃどうしようもないから・・・」

色々言っている間にもどんどんとソルレオンの温度は上昇していく

「リーシェさんからも何か言ってください!!」
「私からは・・・何も・・・」

リーシェは既に喋るのも辛そうだ、しかし、リーシェが普通でもきっとメルとダリアはリーシェの言う事は聞かなかっただろう

「竜哉君、ミスティの事よろしくね」
「後はしっかり頼むからね」

メルとダリアの最後の言葉
その次の瞬間、ソルレオンは凄まじい爆音と共に大爆発を起こした
メルとダリア、そしてL&Cを巻き込んでの爆発だった
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by meruchan0214 | 2007-02-23 09:02 | 竜の翼 ハイシェント

54陣 L&C 正体

何とか巨大な生物を倒し、安心したのもつかの間
L&Cの本拠地自体が大きく揺れ始めた

「わ、何、なに!?」

その揺れはどんどんと大きくなっていく
まるで、ここ自体が動いているみたいだった

「皆、早く脱出して!!」

メルの声が竜哉達に届いた
だが、脱出しようにも入ってきた入り口が塞がっていた

「そういうことか・・・!!」

竜哉達はようやく気がついた
L&Cは内部にあるのではない
この建物自体が生きており、それが元凶だった

「一難さって、また一難か・・・」

その時、壁の一角が爆破され大きな穴が開いた
そこにはリーシェのVACGの姿があった

「皆、こっち!!」

ルピナの声がする、リーシェの代わりに動かしているのはすぐに分かった
穴は徐々に塞がっていく、竜哉達は急いでこの中から脱出した

「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

外に出た竜哉達を待ち構えていたものはハイシェントでも見上げるほどの巨大な生物

「あのまま、大人しく私に吸収されていれば良かったものを」

意思がある、全てはこのL&Cの意思だったのだ

「誰が、お前に吸収されるものか!!」
「そうよ、貴方は私達が倒してみせる!!」

再びL&Cは大きな咆哮をあげる

「これが本当の最後の戦いになるかな・・・」
「うん、絶対に負けられないよ」

竜哉と棗は改めて戦いの準備をする
メルやダリア、レドンやナイーズも戦いの準備をしている

「リーシェさんは大丈夫ですか?」
「ええ、何とかね、ルピナもいるから・・・」
「ママの分まで私が頑張るよ!!」

リーシェのVACGも戦いの場に加わる
L&C、全ての元凶との戦い、決着をつける時が来たのだ
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by meruchan0214 | 2007-02-22 08:42 | 竜の翼 ハイシェント

53陣 思い出す 全て

飲み込まれながらも必死の攻撃を続ける、ハイシェントとエレストリカ
だが、全身が包み込まれた時には攻撃は届かなくなっていた
どんなに出力が大きくても届かない攻撃、身動き一つできない状態、何もできずただ飲み込まれていくだけだった

「くそ・・・」
「どうして・・・、犠牲は私だけで良かったのに」
「棗さん一人にはできなかったから・、でも・・・」

二人にはもうどうすることもできない、身動き一つさえとることもできなかった
徐々にVACGが侵食されていくのが肌で感じる事ができる

「このまま、終わるのか・・・」

二人には絶望しか残っていなかった、ただ死を待つだけであった

「全く、だらしないわね」

どこからともなく、ダリアの声が聞こえてきた

「幻聴が聞こえるようじゃ・・・もうおしまいだな・・・」
「馬鹿なこといってないでよ、幻聴でも何でもないわよ!!」

はっきりと頭の中に聞こえてくる声、確かに幻聴ではなかった

「貴方はその程度じゃないはずでしょ!!」
「俺はダリアとは違うよ」

そう、自分はダリアとは違う元々唯の人間だ、例え同一存在だとしてもダリアのように強くは無いそう思っていた

「あんた、本気で言ってるの?VACGの強さを決める最終的なモノ、もう忘れたの?」
「強さを決めるもの・・・」
「あんたがそう思ってるなら、ハイシェントもそこまでしか力を出せるわけないじゃない」

竜哉は何が大切な事なのか考えていた、そう自分達は皆を守る為に、棗を守る為にここまで来たのだ
想いは人を強く動かす、それがハイシェントの力となる

「そうか、そうだったよ」

竜哉は何かを吹っ切ったようにハイシェントを動かそうとした

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

既に全体を侵食されているにも関わらず出力を上げ続ける

「竜哉君!!ハイシェントが持たないわよ!!」
「大丈夫、俺には皆を守る義務があるから」

ハイシェントのパワーがグングンと上昇していく、それは留まるところを知らなかった

ミシ、ミシミシミシ

侵食された部分を無理やり引きちぎり、肉の壁を突き破りハイシェントは動き出した
そして、核となる部分へと突き進んでいった

「これで、終わりだ!!」

ハイシェントの渾身の力をこめた一撃が零距離で核に命中する
その瞬間、激しい地響きと共にハイシェントとエレストリカが肉壁から開放された

「はぁ、はぁ」

核は消滅し、巨大な生物も消え去っていた

「や、やった」

竜哉は勝利を確信すると、喜びの声をあげた

「全く世話の焼ける奴なんだから」
「ダリアと一緒でね」

メルとダリアのソルレオンも遠くからそっと見ていた
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by meruchan0214 | 2007-02-21 12:35 | 竜の翼 ハイシェント

52陣 飲み込まれる 凶器

巨大な不気味な生物は攻撃する度に、倒すたびに強くなっていった
ハイシェントやエレストリカ、レドンやナイーズの強さを吸収しているかのようだった

「本当にどうすればいいんだ?」
「ちょっと待って、今探ってる」

棗が何かを探しているみたいだった、それを守るように竜哉やレドン、ナイーズは戦っている

「見えた・・・!!」

エレストリカがサイコブラスターをあらぬ方向へと撃ち込んだ
すると、何も無いはずの空間に命中し、不気味な生物は苦しむように暴れまわった

「あいつの核はあそこよ!!」

棗が示した先に今まで何も無かった空間に今ははっきりと見える心臓のようなものがあった

「じゃあ、あれを集中攻撃すれば・・・」
「うん、あいつを倒せるはず」

敵も剥き出しの弱点をそのままほ放置するはずもなく、肉壁がその心臓を包み込んだ

「あれを突き破らないといけないってわけね」
「かなり厚いな」

レドンやナイーズの言葉、確かに生半可な攻撃では貫けそうも無い
だが、本体ではない方を攻撃すれば敵は強くなっていく一方である

「やるしかないか」

竜哉達は一斉に心臓へと攻撃を仕掛けるが、肉壁が阻み効果的なダメージを与える事ができない
しかも、攻撃で削れたと思った肉壁はすぐにでも再生してしまう

「参ったな」
「至近距離でやるしかないわね」

問題は誰がやるということだった、相手の弱点は分かっているだからこそ、相手の守りも堅いのは必須
遠くから攻撃する分には何もしてこないが、近づいたら何をしてくるかさっぱり分からない
一気に片付けるには情報が少なすぎるのだ

「私が行くよ」

自ら名乗り出たのは棗だった

「生身のレドンやナイーズは危険すぎるし、私と竜哉君なら私の方がVACGの扱いに慣れてるしね」
「確かにそうだけど」
「それにいざとなったら竜哉君が助けてくれるでしょ」

棗がにこやかに言うと、皆の返事も聞かずに突っ込んでいった

「棗さん!!」

棗のVACGが近づくとそれを飲み込もうとするかのように肉壁がエレストリカへと迫っていった
エレストリカは迫る肉壁に顧みず、とにかく相手の弱点へと突っ込んでいった

「いっけえええ!!」

棗は肉壁に囲まれるよりも早く弱点の壁にエレストリカの右腕を突き刺すと全力でサイコブラスターを撃ち込んだ
激しく地面が揺れ、多大なダメージをそれが負ったのはすぐに分かったが、死んだわけではなかった

「やばい・・・」

ダメージを受けながらもエレストリカを取り込んでいく肉壁

「棗!!レドンさん、ナイーズさん、あいつを止めててください!!」

竜哉はエレストリカが取り込まれていくのを黙ってみていられなかった
ハイシェントでエレストリカの傍へと駆け抜けていく

「竜哉君、来ちゃダメ!!こいつは私が何とかするから!!」

止める棗の声、棗はこの事態を予測していたようであった

「こいつを倒すには、誰かがやらなくちゃいけないのよ!!」
「でも、誰一人として失いたくない!!」

竜哉は棗の言葉も聞かず、すぐ傍までやってきた肉壁はハイシェントをも飲み込もうと動き出す

「うおおおおぉぉぉぉぉ!!」

竜哉はハイシェントの腕を肉壁に突っ込ませ最大出力でプラズマカッターを発生させた
しかし、じょじょに肉壁はハイシェントとエレストリカを飲み込んでいってしまった
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by meruchan0214 | 2007-02-19 13:05 | 竜の翼 ハイシェント

51陣 全ての 敵

立ちはだかVACGよりも巨大な2匹のDEPS相手に竜哉達は戦っていた
敵は巨大ゆえにタフであり、かといって動きが鈍いわけではなかった

「竜哉君!!左!!」
「分かっている!!」

竜哉のハイシェントと棗のエレストリカ、ナイーズとレドンがそれぞれ一体ずつのDEPSを相手にしている

「レドン!!」
「おう!!」

少しずつではあるが、徐々にDEPSの動きが鈍くなってくる
ダメージが積み重なってきているのだろう

「一気に片付けよう」
「分かったわ」

ハイシェントとエレストリカの力を解放する
その二機の力混ざり合いは一気に敵を焼き尽くす

「いつの間にそんな技を?」
「さっき考え付いた」

ナイーズは竜哉の言葉に少し呆然としている
考え付いたからといって直ぐにできるわけでもないだろう
ここまできて竜哉の戦いのセンスにはナイーズ達も驚かされた

「とにかく先に進もう」

竜哉達はどんどんと奥へ進んでいく
奥まで進むとそこはただ広い空間があった

何も無いただ広いだけ、しかし不思議な不気味さを感じる

「いやな感じがするね」
「ああ・・・」

棗や他の皆もそれは感じ取っていた

「来る!!」

竜哉は不意にやってくる大きな気配を感じた
何も無い空間に現れたのは、なんとも形容できない姿の存在
生物と呼んでいいのかすら分からない

「これがL&Cの正体??」

正体不明の存在はゆっくりではあるが動き出した
だが、動きは遅く、こちらの敵になりえるとは思えない

「とりあえず、やってしまおう」

レドンの言葉に皆は反対はしなかった
動きが異常なまでに遅くこちらの一方的な攻撃で終わる

「あっけなさ過ぎる・・・」

心配する竜哉の不安は的中する
倒したはずのDEPSが再び起き上がってきたのだ

「ちっ、やっぱりな」

動きは遅いが不死身となれば話は別になる
しかも先ほどより動きが早くなっている

「さっきよりも強くなっている・・・」

このまま攻撃してもいいものか悩む竜哉
だが、攻撃しなければこいつは倒せない

「ねぇ、こいつおかしいよ」

倒しても倒しても起き上がってくる
しかも、倒すたびに強くなっていくのだ
このまま攻撃し続ければ、いつかは自分達が窮地に追い込まれるのは必至だ

「何か手はないのか」

不安を覚えたままに戦いを続ける竜哉
突破口が見つからないまま戦いは続く
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by meruchan0214 | 2007-02-16 09:00 | 竜の翼 ハイシェント

50陣 立ちはだかる 存在

ついにその姿をさらけ出したL&Cの本拠地
まるでそこは生きているみたいに不気味なものであった

「これが、L&C・・・」
「もう後にはひけないんだよね」

後はL&Cを倒すだけだが、リーシェのVACGはその場から動かない
いや、動けないと言った方が正しかった

「リーシェ!!」

メルが呼びかけると少しだけだがリーシェのVACGが動く

「大丈夫、すぐに私も行くから・・・」

力の無い返事、やはりこの世界にL&Cを呼び出すのに力を使い切ってしまったのだろうか
だが、竜哉達には止まる事はできなかった

「竜哉君、私達で先に行きましょう」
「分かった・・・」

竜哉、棗、ナイーズ、レドンはL&Cへ先に侵入する
メル、ダリア、リーシェは後からという形になった

「ママ、大丈夫?」
「大丈夫、でも、皆の役に立てるほど力は残ってないわね・・・」
「私がママの代わりになる!!」

ルピナの言葉はメル達を驚かせる
しかし、ルピナの潜在能力はこの中の誰よりも強い

「分かったわ、ママと一緒に行きましょう」
「うん!!」

リーシェ達は竜哉達を追った

一足先にL&Cの中に来ていた竜哉達はどんどんと先へと突き進む

「何も無いって言うのもな・・・」
「そうね、完全に誘われているみたい」
「だが、行かないって選択肢はないからな」
「私達しかできないからね」

4人が進んでいくと、大きな広間にでた
そこには巨大なDEPSが2匹待ち構えていた

「これ以上・・・先・・・進ませない」

二匹の巨大なDEPSはゆっくりと動き始めた
いよいよ、L&Cとの最後の戦いが始まったのだ
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by meruchan0214 | 2007-02-15 08:40 | 竜の翼 ハイシェント

49陣 揺らがぬ 決意

L&Cを表舞台に引きずり出すときがやってきた
メル曰く、あまりにも強力な力が働くからという事で誰も居ない山中へとやってきた
ここならば、周りに被害が受けるということは少ない

「メル、ダリア、いくわよ」
「うん」
「大丈夫だよ」

竜哉達はリーシェ、メル、ダリアの三人のやることを見ているだけだ
この世界へL&Cが具現化次第突入する為だ

ズキッ!!

リーシェの全身の傷が激しく痛む、だが彼女は止まらない
激しい地鳴りがあたりを響かせる
物凄い力が三人の中心に集中している

「空間が歪んでいる・・・」

棗の言葉通り、三人の中心が歪んでいる、目の錯覚ではない物凄い力が空間を歪ませているのだ

ジ・・・ジジ・・・

少しずつでは何かが現れてきた
無生物に見えるが、生物にも見える、そんな奇妙なモノだった

「はぁはぁ」

リーシェの乗るVACGがグラリと一瞬よろめいた
すると、少しずつ現れてきた奇妙なモノがまた消えかかる

「リーシェ!!」
「大丈夫、続けて」

リーシェのVACGは直ぐに体勢を立て直す
そうすることによって、再び姿を現し始めてきた

「ママ・・・」

遠くからルピナがその光景を見つめていた
母親の辛そうな気配を敏感に感じ取るルピナ
気づいていたときには自らが飛び出していた

「ルピナちゃん!!」

棗の静止も聞かず力の方へと走っていく
そのスピードは人間ではない、超人的な速度であった

「このままだと、ママが・・・ママが・・・」

ルピナはリーシェの考えている事が肌で感じ取っていた
リーシェは例え力尽きてもこれをやり遂げるつもりなのだ

「ママ!!」
「ルピナ!?危険だから近寄らないで!!」
「やだ、このままだと・・・ママ死んじゃうよ!!」

皆が言いたくても言わなかった言葉が娘の口から出た
リーシェの大きな傷の上にこれだけ大きな力を使うのだ
体への負担は凄まじいものだ

「ルピナ・・・!!」
「ママが居なくなるなんて・・・やだ!!絶対に嫌なんだから!!」

ルピナに力が集中しているのが分かる
その強さは三人の力を合わせたものに迫るものがあった

バリバリバリバリバリ!!

激しい音が鳴り響き、一気にL&Cの姿が現れた
先ほどから姿を見せていた、生物とも無生物ともつかない建物
ただ、巨大なその姿が覗かせていた
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by meruchan0214 | 2007-02-13 08:55 | 竜の翼 ハイシェント