カテゴリ:妖の調べ ~番外編~( 7 )

b6 憧れのブライダル

隆康と恵の結婚式の日
陽子と林は招待されて結婚式場へと来ていた

「二人の衣装楽しみですね」
「そうね~、まあ、二人が結婚するのは当たり前だったのかもしれないけど」

以前から仲の良かった二人、結婚すると言われたときもさして驚かなかった

「私も着れたらいいけど、機会なんてないからな~」
「そう?もしかしたら、案外すぐあるかもしれないじゃない」
「でも、私、死んでますから」

自分が死んでいる事にはもう躊躇いはない
自分が妖であり、妖と生きていく事に今は抵抗はない

「二人に挨拶してきますか」
「そうね~」

陽子と林は控え室まで足を運んだ

「あ~、早くしないと結婚式始まっちゃうよ」
「慌てなくても大丈夫ですから」

控え室では恵と夕子が衣装の準備をしていた
ウェディングドレスに身を包んだ恵はとても綺麗だった

「ウワァァァァ、綺麗ですよ恵さん」
「うん、ばっちり似合ってる」

正直な感想を話す二人
その言葉を聞いて恵は嬉しそうにする

「本当?結構迷ったんだけど、そういってもらえると助かる~」

純白のドレスに身を包み、清純なイメージを思わせる
いつもの恵とは思えないくらい印象が違う

「赤ちゃんはもう生まれたんだっけ?」
「そうなんですよ、今、店の子に見てもらってるんですけど」
「本当はもっと早くやりたかったんでしょ」
「隆康がとっとと戻ってこなかったのが悪いんです」

陽子と林が聞いた時は隆康が3ヶ月ほど居なくなっていたらしい
結婚式ももっと早くする予定ではあったが、さまざまな事情に赤ちゃんが生まれた後となった

「ま、今日は楽しみにしてるわね」
「来てくれてありがとうございます」

深々と頭を下げる恵、いつの間にかそろそろ時間が差し迫ってきていた

「恵さん、そろそろ時間ですよ」
「あ、うん、分かった、それじゃあ、二人とも結婚式場で」
「うん、楽しみにしてます」
「それじゃあ、がんばってね」

陽子と林は控え室から出た

「恵さんのドレス姿よかったな~」
「見て一層着たくなった?」
「一度でいいから、着てみたいですね~」

そんな話をしながら結婚式場へと足を運ぶ

自分にもいつかそんな日がきたらないいな

昔は思わなかった事、でも今は少し背伸びをして望んでいる
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by meruchan0214 | 2006-09-12 02:03 | 妖の調べ ~番外編~

b5、人生色々

今、陽子たちの決戦の火蓋が落とされようとしていた

「このゲームで一番負けた人が罰ゲームね」
「運任せだけど、負けるつもりはないわ」
「ん~最近ついてないからなあ、負けるかもな~」
「神の加護がある限りは負けませんよ」

集まったメンバーは、陽子、林、隆泰、夕子の4人
これから、人生ゲームで勝負することになっている

「罰ゲームはどうしようか?」
「何がいいかな・・・、無難に皆に夕食おごるっていうのは?」
「賛成~」
「分かりましたわ」

人生ゲームでビリだった人が夕食をおごることになった

そして、熱き戦いの幕が切って落とされようとしていた

「まずは俺からか」

ジリリリリリ

「よしよし、いい感じだ」

隆泰の次は林

「いいのでて!!」

ジリリリリリリ

「うん、これなら大丈夫かも」

陽子の番

「言い出したのは、私だから・・・負けられない!!」

ジリリリリリ

「う、ちょっとまずいかも・・・」

夕子の番

「神のご加護を・・・」

ジリリリリリ

「ふふふ、やはり加護がきております」

白熱した戦いが続く

「あ、陽子ちゃんそれ酷い!!」
「勝負に情けなんてありません!」

いつもは仲の良くても、こういったことは別なのだろうか

「あ、夕子それマジで!?」
「ふふふ、このまま先に行かれるわけには参りませんもの」

普段店長とアルバイトの関係でさえ、こういった極悪卑劣な手段を使っている
勝負はどんどんヒートアップしていく

「林さん、何で俺ばっかり狙うんだよ~」
「だって、隆泰君がトップじゃない」
「そういう、林さんもトップに近いじゃないですかエイ」
「そうそうこういうのは平等にやらないとね」

相手を蹴落とし蹴落とされながらも勝負は続く
そして、舞台は最終局面を迎えようとしていた

「ここで一発・・・勝負!!」

みんなの手に力が込められる

そして・・・・・・

「ふふ、やはり私が1番でしたね」
「危ない、言いだしっぺで負けるところだった」
「ぎりぎりセーフってところかしら」

負けたのは隆泰であった

「くそぅ、だから最近運がないっていったのに・・」
「それじゃあ、今日の夕食おごりね」
「はいはい、分かりましたよ」

隆泰はもう半分やけを起こしている

「それじゃ、みんなも誘って行こう~」
「え、ちょ、ちょっと待ってくれって」
「き~こ~え~な~い~」

隆泰の悲痛の叫びがこだまする

こうして、彼らの熱い戦いは終わったのである
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by meruchan0214 | 2006-04-23 02:36 | 妖の調べ ~番外編~

b4、海だ、空だ、海水浴だ!! 3

海岸線に日が沈む頃、旅館では楽しい夕食の時間が迫っていた

「林さん、夕食はどんなのがでるんでしょかね?」
「ん~やっぱり海の幸とかじゃないのかなあ」

林と陽子はわくわくしながら夕食のある間へと向かった

ワイワイ、ガヤガヤ

そこにはすでに人・・・というよりは妖の皆が集まっていた
全員が全員妖と言うわけではないが、ほとんどが妖である

「林さん、陽子さん、こちらです」

夕子が林と陽子を呼ぶ声がする
二人は呼ばれるがままに声の方向へと向かった

「本日はいかがでしたか?」
「うん、久しぶりに楽しかったよ」
「そうね、羽を伸ばせたって感じかしら」

いつもと違ってゆったりとした気分、本当に遊んでいたといった感じである
座席に座ってしばらく待つと、料理が運ばれてくる

「うわぁ」

出てきたものは、どれもこれも高級食材と呼ばれるものばかりであった

「すごぉい、これ大トロだあ、一度食べてみたかったんだよね~」

貧乏性丸出しの陽子

「こら、すこし落ち着きなさい」

はしゃいでいる陽子を止める林
だが、そんな林も少し嬉しそうであった

「毎年、こんなことやってるんですか?」
「そうみたいですよ、私も一昨年が初めてだったのですが、もうずっとやってるみたいです」

すると、部屋の奥のステージに隆泰が上がる

「えー本日はお集まりいただきましてありがとうございました。今日明日とここいらは全部貸しきってあるのでどうかごゆっくりお楽しみください」

すると、周りから口笛やらなにやらがとんでくる

「じゃあ、料理が整いましたのでこれから宴会を始めたいと思います!!」

「かんぱーい!!」

それの合図と共にみんな思い思いに食事を食べ始める

「んふ、これおいし~」
「陽子ちゃん、これもおいしいわよ」

陽子と林は食事に夢中である

「や、二人とも食べてる?」
「あ、隆泰さん」

隆泰はビールのビンを持ってお酌しまわっているようだ

「さ、林さんも一杯どうですか?」
「あ、どうも」

林のグラスにビールが注がれる
泡がこぼれそうだったのか林は口をつけ少しビールを飲む

「陽子ちゃんは高校生だから、ダメだね」
「えー、今日くらいはいいじゃないですか~、無礼講ですよ~」

陽子はかわいくねだってみるが、隆泰は笑っているだけだった

「未成年に飲ますとちょっとうるさい人が隣に居るからね、ダメだよ」

隆泰が言った隣では夕子が陽子のところをジーッとみていた

「陽子さん、ダメなものはダメですからね」

しっかりと釘を刺す、こういうときにしっかり者は面倒である

「たかやすぅ~、なに、してるの~~~」

向こうの方で隆泰を呼ぶ声がする

「っと、そろそろ行かないとうるさくなるな…んじゃ、楽しんでってくれよ~」

隆泰は手を振りながら去っていく

「こういうのもなんだか楽しいわねえ~」
「そうですね~」

二人は共に相槌を打つ

「で、陽子さん、お酒に手は伸ばさないでください!!」
「うっ・・・」

陽子はこっそりとお酒を飲もうとしたが、夕子はしっかりとそれを見張っていた

そんな、楽しい一夜はずっと続くかようにも思えた

だけど夢はいつか覚めるもの

これが終わったらまた彼らは元の世界へと戻らなくてはならないのだ

ただ、今はこの時を楽しむべき

誰もがそう思っていた
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by meruchan0214 | 2006-04-13 22:44 | 妖の調べ ~番外編~

b3、海だ、空だ、海水浴だ!! 2

「わあ~」

陽子と林は二人そろって海岸へと走り出る
そこには見渡す限りの海岸線が広がっている

辺りを見回すと、妖が本当の姿をさらけだしているのもいた

「本当にこの辺り一体貸しきってるんだ・・・」

陽子は改めて隆泰の凄さに感服した

「ま、そうならそうで思いっきり楽しめるからいいんじゃない?」
「それもそうですね」

とにかく、今回は遊ぶことに決めた陽子と林は海の中へと潜りこむ

ザバーン

「水に入る感触なんて何年振りかしら・・・」

林は海水を手のひらですくいとる

「林さ~ん、あそこのポールまで競争しませんか?」
「いいわよ、じゃあ、よ~いドンで始めましょ」

二人はそれぞれ泳ぐ準備をする

「それじゃ、よ~いドン!!」

二人は同時にスタートする
スピードはやや林の方が優勢だ

『このままじゃ、林さんに勝てない・・・』

陽子は勝つにはどうすればいいか考える

だが、そうこうしているうちにポールまで到着してしまう

「私の勝ち、だね」
「うう~、林さん早いですよ~、私これでも水泳得意なんですよ」

陽子は少し気付いたことがあった
普通、海水で浮くとなると手足をばたつかせたり
何かに捕まらなければならないが、
林は何かに捕まっている様子やばたつかせている様子がまったくない

「もしかして、林さん浮いてるんじゃ?」
「ぴんぽ~ん、その通り。私は樹の精霊だからね、水には浮いちゃうんだ」

しかし、陽子は疑問に思うことがあった
樹が水に浮くことは知っているが、半身は沈んでいる
それが少し納得いかなかった

「んふふ、まあ、その辺が妖の力ってね、実際には今は少し質量を重くしているんだ」
「あ・・・」

そこまで言われてやっと納得した
ようするに、林は自分の力を使って、重りをつけている状態なのだ
といっても、重すぎても沈むだけなので調節が難しいわけであるが

「なんか、ずるいなあ」
「ふふ、気にしない気にしない」

一通り泳いだ後、二人は海岸へと戻る
すると、隆泰がボーっと海を見つめているのに気がついた

「隆泰さん、どうしたのですか?」

陽子が話しかけると、陽子たちに気がついたのか、笑いながら話し始める

「ああ、いやちょっと海見てただけ」
「隆泰さんは泳がないのですか?」
「ん、泳がないよ」

きっぱりと隆泰は答える
確かに、泳ぐという格好をしていない
ただ、散歩に来ただけそういう感じだ

「隆泰さんって、実は泳げないんじゃ?」

陽子は直球で聞くが隆泰はその問いに笑うだけだった

「泳げるよ、ただ泳ぎたくないから泳がないだけ」

もっともらしい理由だが、本当に泳げるのか疑問になっていた

「じゃあ、泳いでみてくださいよ~、隆泰さんの泳いでるところ見てみたいです」

甘えた声で聞いてみる陽子だが、隆泰の返事はNOだった

「だ~め、泳ぐのはいいけど、日に焼けるからね」
「隆泰さんって、凄く女々しいこというんですね・・・」
「い、いいじゃないか、別に、泳げないわけじゃあないんだから」

女々しいといわれて少しショックだったのか、少し言葉使いが変になる

「まあ、そういうことにしておきますね」
「そういうことにしておいてくれ」

隆泰は少しいじけた感じで陽子に答える

「じゃあ、私達は一旦旅館に戻りますね~」

陽子と林は旅館へと戻っていった
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by meruchan0214 | 2006-04-11 20:55 | 妖の調べ ~番外編~

b2、海だ、空だ、海水浴だ!! 1

青い海、どこまでも見える空、陽子達は海水浴に来ていた

「う~・・・、私本当はきたくなかったのに・・・」
「まあまあ、陽子ちゃん、折角隆泰さんが誘ってくれたんだから」

陽子は今回の海水浴には乗り気じゃあなかった
とは言うものの、腹部が腐食しているし、胸に大きな傷があるため
それを隠すのが難しいからだ

「お、二人とも着いたか~、お疲れさん」

もらった地図に書いてあった通りに旅館に着くと隆泰が出迎えた

「今日、明日とこの辺り貸し切ったから、体の事は気にしなくていいよ」
「貸し切ったって・・・、そんなムチャなことができるんですか?」
「まあ、ね。お金だけは有り余ってるから」

隆泰が笑いながら答える
陽子は一体いくらでこの辺りを貸し切ったのか少し疑問だった

だが、体の事を気にしなくてもいいと思うと
少し気分が楽になってきていた

「ま、上がって上がって」

隆泰が陽子と林を旅館の中にあげる

「今日明日はここに居る人たちは全部妖か事情を知ってる人たちだけだから」
「あ~、毎年ツアーやるっていうのはこういうことだったのね」

林が分かったように頷く
林も自分の店が忙しくてあまりこういうことにはきたことはない

「そそ、言うなれば妖の慰労会みたいなもん、一般の方には悪いけどね」

二人は隆泰に案内させられて部屋へと向かう

「わ~、良い眺め~」

陽子は窓からの景色に感嘆の声をあげる
いつの間にか大分乗り気になってきていたようだ

「御飯の時間とか全部ここに書いてあるからよろしく~」

それだけ言うと隆康は部屋の外へと出ていく

「まあ、折角隆泰さんが用意してくれたのだから楽しみましょう」
「そうですね、久しぶりの海水浴ですからね」

陽子と林はこの旅を楽しむことに決めた
たまには羽を伸ばすこともいいことだ

「んふふふふ」

林から不気味な笑い声が漏れている

「り、林さん?」
「実はこの日の為に水着買っちゃったんだよね」

嬉しそうにバックから水着を取り出す

「う~・・・いつの間に・・・」
「安心して、陽子ちゃんの分も買ってあるから」

林は自分のとは別にもう一つ水着を取り出す

「ビキニとかも考えたんだけど、やっぱり、傷とか出るの嫌でしょ?だから、こっちにしたの」

なんと、準備のいいことだろうか

とにかく二人は水着に着替えて海へ出ることにした
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by meruchan0214 | 2006-04-09 22:07 | 妖の調べ ~番外編~

b1、取りすぎ注意警報

「ふふふふふ・・・」

私は今、ある大型ゲームセンターの前に立っている
今日の目的はこの前気になっていたぬいぐるみを取ることだ

「今日は軍資金もたくさんあるから、失敗しても大丈夫ね」

私は勇んで中へと入っていく
他のものには目もくれず真っ直ぐUFOキャッチャーの前に立つ
中には今巷で大人気の猫のぬいぐるみニャンブー人形が置いてある

「今日は一杯連れて帰るからね~、うふふふふふ」

私は投入口にお金を入れる、いざ、ぬいぐるみ獲得の為に勝負!!
クレーンを動かし、ぬいぐるみの掴むように移動させる

「私にかかれば、これくらい…てりゃああああ!!」

ポチッ

ウィィィィンン

ガシ

私の計算どおり、クレーンは人形を掴み取り出し口へと持っていく

「ふ、私にかかればこんなものね」

流石私と心の中でつぶやく、決して口に言わないのがポイントである
だが、ニャンブー人形の種類は3種類
まだ2つの種類が残っている

「敵はなかなか、手ごわいわね…、でも私にかかれば!!」

ウィィィィン ガシ 
ウィィィィン ガシ
ウィィィィン ガシ

私はどんどんニャンブー人形を取っていく
やっている最中気が付かなかったが、いつの間にか私に視線が集中している

「あ、やば…、また調子にのってやりすぎちゃった…」

私は周りの視線が気になりそそくさと、他の場所へと移動する
結局、取った人形は10回挑戦して、8個
ここまで出来れば上等ものだ

「全種類取れたし、今日はいい日になりそう♪」

私はご機嫌で家へと戻っていく

「ただいま~」

家にはすでに林さんが帰ってきていた

「おかえり、陽子ちゃんって、また取ってきたの?」
「うん、だってかわいいんだもん」

林さんは少し飽きれた顔をする

「この前も、袋一杯にぬいぐるみとってきて、部屋中に飾ってあるじゃない」

実際、今使っている部屋には所狭しとぬいぐるみが置いてある
全部私がゲームセンターで取ってきたものだ

「大丈夫です、ちゃんと大事にしてますから」
「あんまり取りすぎて、ゲームセンターの人に目をつけられないようにね」
「平気ですよ、もう多分目つけられてますし」

正直、今回も明らかに私を意識して取りづらい配置はしてあったが、
あのくらいなら私にとっては全然問題ない範囲である

「うふ、今日はいい夢見れそう」

私のぬいぐるみ集めはまだまだ続く
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by meruchan0214 | 2006-04-01 21:12 | 妖の調べ ~番外編~

はじめに

妖の調べ~番外編~は妖の調べのパロディです
本編とはあんまり関係なく、どれも1話完結です

普段の彼女達の生活?を描いてく予定なので、
こちらもよろしくお願いいたします
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by meruchan0214 | 2006-04-01 20:51 | 妖の調べ ~番外編~