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Misson 56 感情無き力

アースラインの機兵たちを退けたフリス達であった
しかし、アースラインの機兵にはパイロットは誰一人乗っていなかった
リシェルは急がねばならないと、ヴェルゼに降りホルド大将と会う事にした
フリスやラユ、レオルもウロボロス側の人間としてリシェルに同行した

「お初にお目にかかります、ホルド大将」
「こちらこそ、リシェル司令官」

お互い儀礼的な挨拶をする、長いテーブルにお互い向き合うように座る

「早速、統治の件に関してでしょうか?」
「いえ、統治に関して言えば私はヴェルゼの人に決めてもらうつもりです、今回は別の件でお話をしたく参りました」
「その話とは?」

ホルド大将はリシェルの別の件という話に耳を傾ける

「地球にあるノルンというコンピューターが全人類を殺そうとしています、それを防ぐ為に協力をお願いしたいのです」
「コンピューターが人間に対して反乱ですか・・・?」

にわかに信じがたい話ではある、ホルド大将もすぐには信じられないといった顔つきではある
だが、負けた以上は従わなければならない

「恐らくもうじき彼らから何かしらの接触があるはずです」

フムとホルド大将はあごに手をつける
すると、急に辺り一体の通信機という通信機に声が響いた

「私の名前はノルン、全てを管理するものです」

機械的な女性の声、その声はありとあらゆる場所へと届いていた

「人間は実に愚かな生き物です、全てを破壊する事しかできないモノなどこの世界に不必要です、よって、私は全ての代表として宣言する」

淡々と感情をあらわさない声、皆はただ黙ってそれを聞いていた

「全人類をこの宇宙から排除する」

冷たく言い放たれたその言葉に誰もが驚きを隠せない
ただ一人リシェルだけが表情を変えず、黙って聞いていた

「まずは地球、その次は宇宙に住む全ての人間です、人間達よ今までの罪を悔い改め、滅んでいくがいい」

その言葉を最後に通信はぷっつりと途絶えた

「信じてもらえたでしょうか」
「信じるしか・・・あるまい」

ホルドは今聞いた言葉を信じるほかしかなかった

「ヴェルゼの残った軍は全てウロボロスと行動するよう指示させよう」
「ありがとうございます」

リシェルは勝ったはずなのにヴェルゼに対して頭を下げる

「では、私はこれで失礼させていただきます、統治の事はさきほども言いましたがヴェルゼの皆さんが決める事です、私達はそれをお手伝いさせていただくだけですので」

リシェルは再び頭を下げると部屋を颯爽と出て行く
フリス、ラユ、レオルも慌ててそれに続く

「リシェルさん、これからは・・・」
「地球に降りることになるわね、ノルンを止めなくてはならない」
「ノルンとは一体どんなものなんですか?」

レオルが聞くと、リシェルは少し溜息をついて話し始める

「そうね、そろそろ全てを話すときなのかもしれない、ウロボロスに戻ったら他の人達も集めてもらえる?」
「分かりました」

フリス達はウロボロスへと戻っていく
全てを管理するものと自分を表現したノルン
リシェルはコンピューターと言っていた、モイライからも聞いた事がある言葉
そのコンピューターが人間に対して戦争を仕掛けてきた

人間と機械、新たな戦いが始まる
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by meruchan0214 | 2006-10-23 23:22 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 55 終わらない戦

アースラインの軍勢を迎え撃つのはウロボロスとヴェルゼの連合軍
アースラインがやってくる前に、二つの軍は防衛線を引くことができた

「昨日の敵は今日の友ってやつか・・・」
「そんな簡単なことじゃあないけどな」

フリスとレオルは他愛もない話をしている

「だが、これがお前達の望んでいた事ではないのか?」
「そうですね」

グローズが言った言葉にフリスは頷く
既にアースラインを迎え撃つ体勢は万全である

「そろそろ、防衛圏内に敵が入ります。気をつけて」

リシェルの通信が伝わる
この戦いが終われば、ひとまず大きな戦いに一息つける

「ヴェルイン、頼むぞ」
「グローズこそ、気をつけろよ」

先ほどまで戦っていた相手である、わだかまりがまったくないとはいえない
だが、彼らの気持ちは本物だ、少なくともアースラインに譲るつもりは全くない

「よし、行くぞ皆!!」

フリスが先陣を切って出撃する
それを合図とも言うように、アースライン、ウロボロス側の機兵が一気に動き始めた

「いけえええええ!!」

フリス達は次から次へとアースラインの機兵を破壊していく
だが、何となく戦っている相手がおかしい気がした

「フリス、こいつらおかしいぞ」
「レオルもそう思うか?」

人が乗っている雰囲気が全くしないのだ
どんな正確に操縦するパイロットでもその人の癖というものはあるものだ
だが、今相手をしている機兵にはそれが全くない、人が乗っていないようにしか思えなかった

「フリス!!この機兵達、人が乗ってない!!」

アコナの通信が入る、人が乗っていないと言うのはどういうことか分からないが、人対機械では生身であるこちらの方が分が悪い

「リシェルさん!!」
「こんなことできるのはノルンしかいないわね・・・」

リシェルがつぶやいた言葉、ノルン。以前、地球に降りたときに聞いた事がある言葉であった

「とにかく、今は目の前の機兵を撃破してください、動きは鈍いはずですから」

確かにリシェルの言うとおり、人が乗っている機兵に比べ早いとはいえないし、動きも緩慢な為に戦う分には楽である
しかし、相手は壊されても痛くない新しい機兵が来るだけだ

「アースラインは一体どうしたというんだ?」

フリス達はわけの分からぬまま、人が乗っていない機兵達と戦った
戦いは圧倒的にウロボロスとヴェルゼの勝ちであったが、相手の被害は機兵だけだ
こちらも被害がゼロとは言えなかった、死んでしまったものは帰ってこない

「グローズさん、今ヴェルゼで残っている一番位の高い人は誰ですか?」
「ホルド大将だな、あの人ならば話も通じると思う」

リシェルの問いにグローズが答えた

「分かりました、その方とお話しする手配をお願いできますか?」
「承知した」

何か自分達の分からないところで動いている
フリス達はやっと終わった戦いなのに、大きな不安を抱える事となった
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by meruchan0214 | 2006-10-22 22:22 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 54 気づいていたもの

あっけない結末であった、長引くと思われていた戦闘
ブラズデッドの自爆により、一気に戦いの幕が下ろされた

「グローズ教官・・・」
「我々の負けだ、王が死んだ以上戦う理由がない」

次々と投降するヴェルゼの機兵達
良くも悪くもブラズデッドが自爆したお陰で最小限の戦いで済んだ
ヴェルゼとの戦いはウロボロスの勝利で終わったのだ

「でも、良かった教官を倒さずにすんで・・・」
「あのまま戦っていたら、俺に勝てていたと思うのか?」
「勝つしかなかったですから・・・」
「ははは、言うようになったな」

戦いは終わった、敵であったヴェルゼのグローズ中佐と語り合うフリス
フリスは内心ホッとしていた、尊敬する人間と本当は戦いたくなかったからだ

「だが、王がいなくなりウロボロスが勝った、少なからず国は荒れるだろうな」
「そうですね、でも今までのやってきたことは正さなくてはいけないですから」

ウロボロスが勝ったと言う事はウロボロスが支配する権利を得たと言う事
もちろん、ウロボロスの指導者であるリシェルはそのつもりは全くないが、そうとは思わないものも少なからず存在するのだ

「大変ですけど、大丈夫です」
「言うようになったな」

グローズは教え子達が成長している、もう一人前だと悟った
これからは若い世代が新しいヴェルゼを作っていけばいいと思ったのだ

「お話のところ悪いけど、割り込ませてもらうわね」

リシェルがいきなり通信に割り込んできた

「そろそろそっちのレーダーでも確認できると思うけれど、アースラインの部隊がこっちに向かっているわ」
「アースラインが?」
「ええ、お互いが疲弊したところを叩くつもりなのよ、皆は疲れていると思うけど・・・もう少しお願い」
「分かりました」
「とにかく、至急補給を済ませるからウロボロスへと帰還して頂戴」
「はい」

フリスはハイシェントをウロボロスへと帰還させようとする

「私も戦おう」

グローズが後をついてくる、だがついてきたのはグローズだけではなかった
全部とは言わないが、次から次へとヴェルゼの機兵が共闘を申し込んできたのだ
戦った全体の約4分の1、戦力としては十分なものである

「こんなに共闘を申し込んでくる人間がいるなんて・・・」
「それだけ気づいていた人間も居たということだろう」

全部とは言わないが再びヴェルゼの人間達と戦える事を嬉しく思う
この国もやっぱりまだまだ捨てたものではない、立ち直れるそう確信した

「リシェルさん、共闘したいと言ってきているヴェルゼの機兵はどうします?」
「今は少しでも戦力がほしいです、ですので一緒に補給しますのでウロボロスへ案内してください」
「分かりました」

フリスはウロボロスへとヴェルゼの機兵達を導く
何とかアースラインとの対決には補給が済みそうであった

「皆さんには無理をさせてしまいますが・・・、負けるわけにはいきません」

リシェルの通信がウロボロス全体、機兵達全体へと通じる
ここで負けたら、アースラインによる力による支配が待っている
それではヴェルゼと変わらない、むしろ以前よりひどくなるかもしれない

だからこそ、負けるわけにはいかないのだ

「お前達と一緒に戦える日が来るとは思わなかったぞ」
「グローズ教官、よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしく頼む」

フリス達はヴェルゼの人間達と共に出撃する
ヴェルゼとは決着がついた、後はここを乗り切らなければならない
自分達が目指した未来のために今戦いが始まろうとしている
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by meruchan0214 | 2006-10-22 00:06 | 守護機兵 ハイシェント

Misson53 宇宙をみつめて

一進一退を続けていたウロボロスとヴェルゼの戦い
数で勝るヴェルゼであったが、士気が上がっているウロボロス相手には数は意味をなさなかった
少しずつではあるが、ヴェルゼを押し始めているウロボロスの軍

「このまま、おしきるよ!!」

ジョニカの通信がウロボロスの全員に響き渡る
敵も押されているのが分かっているのか、やや引き気味の防戦主体になっている

「アコナ、あっちは任せたよ」
「了解です」

戦場は徐々にヴェルゼがある、火星へと近づいていった

「このままでは不味いですね」

ルゲルゴは呟いた、ここで死ぬわけにはいかない
ここで死んだら今までの苦労が水の泡になってしまうからだ

「せっかく、王に取り入ったと言うのに・・・ここで死んでは元も子もありません」

ルゲルゴは密かに自分だけが逃げ出す機会を伺っていた

「ルゲルゴの様子がおかしいな」

グローズはルゲルゴが逃げ出すよう機会を伺っているのを何となく感じていた
だが、今は戦闘中だ、ルゲルゴにその事を詰め寄っている暇は無い

ガキィィィィィン!!

もう何度目になるか分からない刃が交わる音
実力拮抗、いつまでも続くような戦いである

「今ですね!!」

ルゲルゴは戦いの隙を見て、急に戦場が離れた

「ルゲルゴ!!逃げる気か!!」
「こんなチマチマやるより、一気に殲滅した方が早いでしょう」
「・・・、お前あれを使うつもりか!!」

グローズが叫ぶ、それを使うのをやめさせる様な大きな声

「味方も巻き込まれるんだぞ!!」
「勝てばいいのですよ、勝てば!!」

ルゲルゴはわき目も振らずにヴェルゼへと逃げていく

「ちぃ!!」

ガキィィィィィン!!

後を追いたかったが、フリスやレオルとの戦闘中で追うわけにも行かない

「ヴェルイン!!」
「分かっている」

一旦間合いを取り、射撃武器でけん制すると、ルゲルゴと同じように二機のアルオルスは戦場を撤退する

「フリス、聞こえるか!?」
「グローズ教官・・・?」
「今すぐにここから離れろ、ブラズデッドがお前達を狙っている」

ブラズデッド、もうそれはないと思っていた
あの巨大兵器がまだあることを知り、フリスは驚愕した

「何故、そんなことを・・・」
「こっちの指揮官の一人が仲間ごとウロボロスを倒そうとしている、それが許せないだけだ」

グローズが嘘を言っているとは思えない、恐らく最初に逃げたのがそれを使おうとしているのだろう

「リシェルさん!!ブラズデッドがまだあるそうです!!」
「こちらも今確認したわ、都市の中にあんなデカブツ隠しておくなんて・・・」

フリス達は慌てて引き始める、ヴェルゼの機兵も巻き込まれてはたまらないと戦場を退きはじめた

「ヒヒヒ、逃げてももう遅いですよ」

ルゲルゴはいち早くブラズデッドに到着すると、発射の準備を完了させた

「一気に蹴散らしてやる!!」

発射スイッチを押す、ルゲルゴ

ドガァァァァァン!!

だが、ブラズデッドからは熱線が発射される事はなく、ブラズデッド自体が自爆した

「な、何事ですか!!」

凄まじい爆発はあっという間にブラズデッドを消滅させる

「何故、何故こんなことがぁぁぁ!!」

激しい爆発はウロボロスからもハッキリと確認できた

ドガァァァァァァァン!!

その爆発はブラズデッドのみならず、その周囲一体をなぎ払う

ズズズズズズズズッ!!

建物が崩れ、地響きをあげ砂煙を巻き起こす

「城が・・・崩壊する」

フリスが呟くとヴェルゼの象徴でもあった城が崩落していく
ブラズデッドの近くにあったのが原因だろう、恐らくあの中にいた人間達は助からない
城周辺は建物は多くは無いが、やはり爆発の余波は受けていた

「一体、どうしたんだ・・・自爆なんて・・・」

フリスは訳が分からないままそれを見つめていた
ヴェルゼの機兵もこれ以上戦う気力はなくなったようだ
城が崩れたということは王がいなくなったということ、戦う意味もないのだ

「何が起こったのかわかりませんが・・・終わったようですね・・・」

リシェルの通信が聞こえる
戦っての勝利ではないが、ヴェルゼには戦う意味が無くなった
ウロボロスとヴェルゼとの戦いは自爆と言うあっけない事で終幕を迎えた
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by meruchan0214 | 2006-10-21 00:47 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 52 制する者は

ガキィィィィン!!

お互いに引かない戦いを見せる

「手加減はできないからな・・・」

ヴェルインはこの国に正義があるとは思っていない
それはグローズも一緒である、だが軍人である以上、国に従うつもりであった
その為にも若いフリス達と戦う必要があったのだ

「ウォォォォォ!!」
「ダァァァァァ!!」

ハイシェントとアルオルスが互いに交錯しあう
お互いギリギリの戦いが続き、一瞬の隙が命取りになりそうだ

「フリス!!大丈夫か!!」
「ああ、1対1だとキリが無い、フォーメーションを組もう」
「分かった、ラユ!!」
「了解!!」

フリス達はアルオルス3体を待ち受ける形となった
それを見たのか、ヴェルゼのアルオルスも同じくフォーメーションを取る

「さあ、我々から離れ、自分達の道を示してみろ!!」

フォーメーションを組み、お互い睨み合っている

「行くぞ!!」
「了解!!」
「うん!!」

フリスの声をかわぎりに再びグローズ達のアルオルスと戦いが再開する
お互いがお互いをフォローしあう、信頼しなければなしえないこと

「グローズ教官・・・、できれば戦いたくなかった!!」
「お前達はお前達の道を歩めばいい!!私達にもあるようにな!!」

国を変えることを望んだ道、あえて残る事を望んだ道
立場や信念、お互いが全てを出し切らなければならない

「ルゲルゴ中佐!!後ろは任せましたよ!!」
「ひっひっひっ、誰にモノをいっているんですか」

嫌な奴だが戦闘の腕は確か、気に食わないがしょうがない

「ヴェルイン、俺のサポート頼む」
「了解だ」

ハイシェントがプラズマカノン砲を撃ち、それを避ける
グローズのアルオルスが切りかかれば、レオルが受ける
ラユが狙撃すれば、絶妙なタイミングでカバーが入る
実力はほぼ拮抗であり、戦いは長引きそうであった

「3人とも、がんばってね・・・・」

アコナはただそれを外から見守るしかなかった
見守ると言っても、ヴェルゼと戦いながらではあった

「アコナ、無事かい?」
「ジョニカさん、私は大丈夫です」

ジョニカの部隊がいつの間にかそばに来ていた

「彼等はまだ戦ってるのかい」
「ええ、私達は他の戦力を止めましょう」
「分かってるよ、みんないくよ!!」

ヴェルゼとの戦いはまだまだ続く、後ろから忍び寄る黒い影には戦場の人間は気づいていない
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by meruchan0214 | 2006-10-19 22:58 | 守護機兵 ハイシェント

Misson51 それぞれの戦い

援護能力をほとんどもたないウロボロス、自分から何もできないのが皆歯がゆかった
ウロボロスを守る機兵達はウロボロスの電磁シールドの恩恵を受ける事ができる
だが、その外で戦っているものにはこれといったサポートができるわけではない
せいぜい、敵の居場所などを通信で伝える事ができるくらいだ

「リシェル・・・、聞こえるか・・・?」

リシェルの頭の中に直接響く声、ウロボロスからであった

「何?」

リシェルは声にも出さずウロボロスへと返答する
ウロボロス自身がリシェルへ話しかけてくるのは珍しい事であった

「アースラインが動き出したぞ」
「一網打尽にできるチャンスを見逃さないってわけね・・・やっぱり」
「来る前に片付けられるのか?」
「さあね、でも更に厳しくなるのは間違いないわね」

ヴェルゼをアースラインが来る前に倒せたとしても、アースラインと続けて戦闘になるのは間違いない
ただでさえお互いの総力戦だこれ以上敵が増えたら、死地になるようなものであった

「皆を信じるしかないわね・・・」
「こういうときに何もできないのは我々の辛いところだな」
「ええ・・・」

戦いはまだ始まったばかり、ヴェルゼとウロボロスの戦況はほぼ互角
リシェルたちはそれを見守るしかない

「がんばって、皆・・・」

祈るような思いでリシェルは戦場を見つめる

「お前達は左右に展開しろ!!」
「了解!!」

ジョニカ達の部隊がヴェルゼの部隊の一角と戦闘状態になっている
やはり熟練した部隊だけあって、次々へと敵機兵を破壊していく

「ヴェルゼとはこれで最後の戦いになる、気を抜くなよ!!」

ジョニカは自ら先陣を務め、敵陣へと突入する
一機、また一機と落としてく、ウロボロスの勝利の為に戦っている

「隊長!!後ろから!!」
「くっ、ひるむな!!」

次から次へと襲い掛かるヴェルゼの機兵達、熟練した腕があるといっても人間だ
いつどんなミスがあるかも分からない、慎重かつ大胆に振舞わなければここでは生き残れないのだ

「フリス達はしっかりやってるのかね・・・」

ジョニカは独り言を呟く

「こっちは私達に任せておきな・・・、お前達が戦いやすくしてやるよ!!」

ジョニカは気合を入れなおし敵へと向かっていく

ズバッ!!ドォォォォォォン!!

奮戦するジョニカの部隊、多大な戦果を挙げていく
少しずつではあるが、ヴェルゼを押し始めてきていた

「いけ!!押し込むんだ!!」

ジョニカの通信が部隊全体へと響く

「リシェル様、貴方だけには背負わせませんよ」

ジョニカはそう呟いた
ずっと前にした約束、彼女は忘れてはいなかった

リシェルの力になるということを
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by meruchan0214 | 2006-10-17 20:56 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 50 己がために

ヴェルゼとウロボロスの総力戦
ヴェルゼとの戦いは泣いても笑ってもこれが最後になるだろう

お互いのありとあらゆる機兵達が軒並み並んでいる

「レオル、ラユ、アコナ、負けるなよ!!」
「任せておけ」
「僕は大丈夫」
「分かってる、フリスもね」

それぞれの思いを胸に戦場へと向かう
負けられない戦い、それはどちらも同じ、必死に戦っている

「ヴェルゼのアルオルスが近づいてくるよ」

アルオルスのデータが3つ、恐らくグローズ中佐達だ
真っ直ぐこちらへと向かってきている、狙いはハイシェントやエルブラストなのだろう

「真っ向勝負と行きますか!!」

フリスはハイシェントのブースターを吹かす

「できれば、グローズ中佐とは戦いたくなかったがな・・・」
「でも、後には引けないから・・・」
「分かってる」

フリス、レオル、ラユの3人はそれぞれアルオルスと対峙した
性能的にはほぼ互角、後はお互いの強さで勝負が決まる

「フリス!!がんばってね!!」

アコナは彼らの戦いをサポートするため、他の機兵達の相手を自らかってでる
グローズ中佐達が相手では1対1で挑んだ方が勝ち目があるからだ

「フリス君か、グローズから色々話は聞いていたよ」
「その声はヴェルイン中佐・・・」
「お互いもてる全てをだしきろうではないか!!」

ヴェルインのアルオルスがハイシェントへと向かってくる

「フリス!!」

レオルがフリスの援護に廻ろうとすると、また別のアルオルスがレオルの道を塞いだ

「ヒッヒッヒッ、残念ですが貴方の相手はこの私です」
「ルゲルゴ!!」
「ルゲルゴ様と言いなさい!!ルゲルゴ様と!!」

甲高い声を上げ、叫ぶルゲルゴ
ちっと舌打ちをするレオルと戦いが始まる

「教官・・・」
「そのグラルディも大分カスタマイズしたようだな」
「はい、アルオルスにもひけはとりませんよ」
「そうか、ではその実力・・・見せてみろ!!」

ラユはグローズ中佐と戦いが始まった

それぞれの戦い、自分達の為それぞれの道を進む
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by meruchan0214 | 2006-10-17 00:30 | 守護機兵 ハイシェント

Misson49 誓いの為

もうじきヴェルゼの防衛ラインに突入する
ウロボロスのパイロット達はブリッジへと集められた

「皆さん、今まで良く戦ってくれました」

珍しくリシェルが全員相手に話をしている
いつもいつも緊急による発進ではない、この一戦が大きな意味を持っているのが分かっている

「この戦いに勝てば、ヴェルゼの支配力はなくなるでしょう、ですがそれは相手にとっても同じ事、必死で抵抗がくるはずです」

負けられない一戦、それにここに勝っても問題が全て解決するわけではない
だが、全てを始める為にもこれには絶対に勝たなければならないのだ

「この宇宙の真の平和の為に・・・皆の力を私に貸してください!!」

リシェルが指揮官であるにも関わらず兵士達全員に頭を下げた
本来ならば命令する立場である彼女、彼女にとって彼等は部下ではなく仲間なのだ

「それでは、皆さんの絶対に生きて・・・生きて喜び合いましょう」

リシェルの言葉でウロボロス全体の士気が上がる

「では、皆さんよろしくお願いします」

パイロット達はそれぞれ自分達の機兵に乗り込み始めた

「ヴェルゼとはこれが最後になるんでしょうか?」
「そうですね、この戦いに勝つことができたらですが」

言葉では勝つ事ができたらといっているが、実際の彼女には迷いが無い
勝つ事を前提としているのだろう、そういう自信も見え隠れしている

「ウロボロスは私が守りますよ」

横からジョニカが割って入ってきた

「アースラインはこれからどうなるんですか?」
「そうだねぇ、ヴェルゼが倒れたらウロボロスだけに敵がなるからねぇ」
「ウロボロスだけって・・・、まあそれは和平が結べないって事なんですね・・・」
「ヴェルゼよりはマシだとは思うけどね」
「ジョニカもよろしく頼みますね、絶対に死なないで」
「分かってますよ、リシェル様」

ジョニカは自分の言いたいことだけを言って去っていく
彼女には助けられている、そしてフリス達にとっても大事な仲間の一人

「ねぇねぇ、フリス~」

今度はラユとレオルがフリスに話しかけてきた

「これが終わって、ヴェルゼに戻れたら皆でパーティーしよ」
「ああ、それいいな」
「フリスは酔うと脱ぎだすから、それだけはやめてくれよ」
「そ、そんなことしないって」

フリスは顔を赤くしながら否定する、ラユとレオルはそれを見て笑っていた

「私も一緒に参加させていただいてもいいかしら?」

リシェルがそれに割り込むような形で入ってくる

「もちろん、アコナや皆も一緒にやりましょう」
「そう、じゃあ楽しみにしているわね」

ラユとレオルとパーティーの約束をする
それは絶対に死なないという約束でもあった

「フリス、いい?」

最後はアコナであった

「ヴェルゼとはこれで最後になるけれど・・・、大丈夫?」
「まあね、決心は以前から変わらないよ」
「そう、フリス・・・」
「何?」
「死なないって、約束して」
「あ、ああ」

いつもとちょっと感じが違うアコナに少し戸惑いを感じながらも約束をする

「ん~・・・、私ちょっと通信の子と話す事があるから」

リシェルはその場の雰囲気を悟ったのかその場から立ち去った

「最初に会ったときの事、覚えてる?」
「ああ、アコナの乗ったハイシェントに落とされたのも覚えてるよ」
「最初は敵国の人間を助けるなんて信じられなかったけど、リシェルさんは人をちゃんと良く見ていると思ったよ」
「ははは、最初アコナは俺に敵対心剥き出しだったしな」

思い出すようになった今ではそれもいい思い出である
思えば彼女と戦ってからフリスの生き方は変わったようなものだ

「ねぇ、フリス」
「ん?」
「全部終わったら、二人でどこか遊びに行こう」
「ああ、そうだな」

二人はお互い惹かれあっていた、自分でもごく自然に磁石が引き合うかのように

チュッ

アコナはフリスのほっぺに軽く口付けをする

「それじゃ、がんばろうね」

最後にそれだけ言うと、彼女はエルブラストへと向かっていった
いきなりの行動にしばらく赤くなって固まっていたフリスであったがより一層気合がはいった

「よし、いくか!!」

今、ヴェルゼとの最後の戦いが始まろうとしている
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by meruchan0214 | 2006-10-15 22:29 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 48 追い詰め、追い詰められ

ヴェルゼはブラスデッドが破壊された事により、ウロボロスに対して大きなアドバンテージを失ってしまった、更にはウロボロスを倒してもまだアースラインが残っている

「陛下、今ならまだ間に合います和平条約を結びましょう」

グローズ中佐はヴェルゼの国王に話をしている

「そんなことできるか!!我々こそが頂点に立つべきなのだ!!」

ヴェルゼの国王はグローズの言葉を一蹴する
グローズはこの戦は既に分が悪すぎる事は分かっている
ウロボロスやアースラインどちらかならまだしも、いくら連携は取らないと分かってるとはいえ両方相手にするのは難しい

「お前も軍人であるなら、和平よりも勝つ事を考えろ!!」

ヴェルゼ国王はノシノシと去っていく

「どうやら、フリス達とは敵として戦う運命なのかもしれないな・・・」

グローズは一人呟き、その場を立ち去った

「グローズよ、国王に話は聞いてもらえたか?」
「いや、聞く耳持たずといった感じだった」
「そうか・・・、まあ仕方あるまい、我々は国王の意思に従うまで」

話しかけてきた男は同僚のヴェルイン中佐、ヴェルゼの中の数少ない良識を持つ人間でもあり、軍人としての気質も持っていた
長い黒髪を棚引かせヴェルインはグローズと歩き始める

「お前達の教え子達はウロボロスにいるそうだな」
「ああ、彼等はまだ若いからな」
「期待しているということか?」
「さあな」

ヴェルインの言った、期待しているという言葉
これは彼らの成長だけでなく、彼らと戦う事を期待しているとも読み取れた

「私が教えた人間も何人かウロボロスに投降した」
「そうか、次の一戦で決まるかもな」
「ああ、だが軍人として私は国に尽くすつもりだ」
「私もそうだよ、新しく切り開くのは若い世代の仕事だ」

グローズとヴェルインは笑いながら歩く

「これはこれは、お二方仲良くおしゃべりですか?」

嫌らしい声で話しかけてきた、ルゲルゴ中佐
その嫌らしい声と卑屈そうな顔は一度見たら忘れられない
機兵の操縦は確かであるが、嫌味な性格と自分より下の人間を人間として扱わない
そんな彼は二人とも嫌いであった

「別にあんたには関係ないだろ」
「よからぬ事でも企んでいるかと思いましたよ」

イッヒッヒと嫌らしい笑い声、聞いているだけで腹が立つ

「グローズいくぞ」
「妙な噂が立っておりますが、ワタクシの気のせいであればいいのですがねえ」

噂が立っていたのは二人とも知っている
一番ウロボロスに投降したのは彼らの教え子達だ
裏で糸を引いていると思われてもしょうがない

「そんな心配をするよりも、目の前の敵を心配したらどうだ、ウロボロスはすぐそこまで来ているぞ」
「分かっておりますよ、ですが後ろから攻撃されてはたまりませんからね」

ヒッヒッヒッと笑いながら去っていくルゲルゴ
グローズは今すぐにでも殴り飛ばしたかったが、そういうわけにもいかなかった

「結果は戦いで出せばいい、グローズ」
「ああ、分かっている」

いよいよ、ウロボロスが迫ってきている、次が総力戦になるだろう

「死ぬなよ、グローズ」
「お前もな」

二人は腕をあわせお互いの健闘を祈った
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by meruchan0214 | 2006-10-15 00:30 | 守護機兵 ハイシェント

Misson 47 止まれなく進む道

「やった・・・」

フリス達はグランデイズを無事にブラズデッドまで護衛できた
グランデイズは一直線に砲身に踊りこむと、内部から爆発を起こす

ドガァァァァァァァァァァン!!

戦場に咲いた大きな花火はブラズデッドの破壊を意味していた

「でも、グランデイズは失われてしまった・・・」
「あら、そうでもないですよ」

フリスが呟いた言葉にリシェルの通信が届いた
中からはボロボロになりながらも、辛うじて動いているグランデイズの姿があった

「といっても、これじゃあ戦えないけどね」

本当にギリギリといったように見えるグランデイズ
心もとないブースターを吹かせ、帰還してくる

「ですが、機兵としてはもう戦えませんな」

レオルが話すがあの巨大な兵器を一個潰せたのならば、しょうがないというところだろう
現にブラズデッドを壊した事により、ヴェルゼの軍隊は退き始めている

「仕方ありません、ですが、他の機体を換装するくらいなら、今のグランデイズにもできます」
「パーツの流用・・・ですか」
「ええ、それについては帰ってからお話します」

フリス達はウロボロスへと帰還する
ブラズデッドを破壊し勝利した事はウロボロス側に大きくアドバンテージを得た事になる

「皆さん、お疲れ様でした」

リシェルが兵士一人一人にねぎらいの言葉をかけてくれている
もちろん、フリス達にも話しかけてきた

「グランデイズの無事だったパーツはレオルさんのアルオルスとラユさんのグラルディに換装します」
「そんな事ができるんですか?」
「ええ、但し性能は確実に上がりますが、今までよりも扱いづらくなるかもしれませんがよろしいですか?」
「私は構わない」
「僕もやってもらっていいですよ」
「ではそのようにさせていただきますね」

グランデイズはなくなってもレオルやラユの機兵の底上げになった
良いと言っていいのか悪いのか分からないところではある、だが全体的な強化には確実に繋がる

「今度はこちらが追撃戦をする番です、一気に片をつけますよ」

リシェルはいよいよヴェルゼに向かうことを公言する
ブラズデッドをこちらの被害がほとんどなく打ち破ったのは士気の上昇にも繋がった
今の機会を逃す手はないということだ

「みなさん、辛いでしょうが今しばらく我慢してください!!」

ウロボロスはヴェルゼへと向かい動き出した
いよいよヴェルゼとの最終決戦が近づいてきている

裏切った事に後悔は無い元の正しい姿にする為に裏切ったのだ
フリス達は自分達の国の為に戦いに行く
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by meruchan0214 | 2006-10-13 22:26 | 守護機兵 ハイシェント