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Misson6 違う世界 違う人々

宇宙空間を旅をしているウロボロス
この宇宙船にはすべての生活を補うモノがあった

「フリスさん、よろしければウロボロスをご案内いたしますわ」
「え、別にそんなことしなくても」
「ここに居る人たちにはウロボロスとは何かを知っていてもらいたいのです」

半強制的にリシェルに連れて行かれる
軍用の通路を抜けるとそこはまるで別世界だった

「うわ、戦艦の中にこんなのが・・・まるで街みたいだ・・・」

軍用の場所を抜けるとそこは自分たちの国と変わらぬ風景が広がっていた

「空や太陽はグラフィックですけどね、それ以外はすべて本物ですよ」

咲き乱れる花々、生い茂る木々、笑う人々
生活をしているという空間が存在した

「この辺りは私たち、軍の皆もよく利用しています」
「へぇ・・・」

まるで戦闘していたときとは思えないほどゆったりとした空間
ただの戦艦ではなく、宇宙で生きるための宇宙船なのだ

「あ、ちょうどいい所にアコナ~!!」

アコナはリシェルに呼ばれてやってくるが、フリスが居ることを確認したとたん嫌な表情を表に出した

「何ですか、リシェルさん」

明らかに不機嫌そうな声を出す、リシェルが居なかったら多分すぐにでもいなくなってるだろう

「私、ちょっとこれから行かないといけない所があるからさ、フリスさんを案内してあげてね」
「えぇぇぇぇぇ・・・」

嫌そうな声で拒絶しているのがはっきりとわかる
だが、リシェルはそんなことに気づきもしないかのように話を進める

「ね、あなたは元々こっち側には詳しいでしょ、お願いね」

リシェルはもう一度アコナによくお願いするとさっさと軍部の方へと戻っていった

「何で、私が案内しなきゃいけないのよ」
「ま、まあ、よろしく・・・」

なんとも気まずい空気が流れている
フリスが声をかけるとジロッと睨んでさっさと歩いていってしまう

「早く来なさいよ!!」

アコナの怒鳴る声が聞こえる
一応、案内はしてくれるみたいであった

「ここが商店街、お金とかは支給されているカードで買えるから」

不機嫌ながらもちゃんと説明はしてくれるアコナ
フリスはいつ謝ろうかタイミングを探していた

「次で最後だからね」

アコナはさっさと次の場所へと向かう

「ここが自然公園、ウロボロスで一番何もないところ」

何も無いとはいっても辺りに生い茂る木々や流れる噴水など散歩をしたりするにはとてもいい場所であった

「ここっていい場所なんだな」

フリスは案内されて感じたことを素直にしゃべる

「当たり前じゃない、私が生まれて育ったところなんだから」
「その、あの時は悪かった、そりゃこんないい場所なら守りたくなるよな」

フリスはアコナに頭を下げる
だが、恥ずかしいのかアコナは顔をプイっと背けてしまった

「別に分かればいいのよ、まあ、あんたがハイシェントに乗ってくれれば少しは楽になるし」
「そうだな・・・」

アコナはフリスの事を信用していなかったわけではなかった
最初に来たときも、フリスの事を心配してのことだった
元々、戦争には否定的な彼女は軍人であるフリスの本心が知りたかった
前回あった時は言われたくないことを言われて頭に血が昇ってしまったのだ

「それじゃ、私家族に会ってくるから、軍のところまでは戻れるでしょ」
「ああ、大丈夫だ」
「それじゃあね」

アコナはフリスの元から去っていった
だが、その声はさっきまでの嫌な声ではなく普通であった

「ハイシェントの事、大事にしてよね」

去り際に手を振り、機兵の事をよろしく頼んでいった

「ああ、言われなくてもそうするよ」

フリスはウロボロスの人たちを見て守らなければいけないと思った
ここを落とされるというのは、彼らを殺してしまうことになるからだ

浮沈艦ウロボロス、その名前の裏には彼らを守る為
ただ、戦艦としてではない、宇宙船ウロボロスは落ちるわけにはいかないのだ
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by meruchan0214 | 2006-08-24 23:44 | 守護機兵 ハイシェント

Mission5 交錯する想い

フリスがハイシェントに乗りウロボロスのパイロットとして搭乗した
だが、それを快く思わない人間が大多数であった

「そりゃそうだよな、敵だったんだから・・・」

唯一、リシェルのみがそういった扱いをしなかった

「しばらくの辛抱ですから・・・」

艦長であるリシェルの決定には誰も反論はできない
彼女の采配はそれだけ優れており、今までウロボロスの指揮官として活躍してきたのだ

「だけど、どこ行っても敵として見られるのはなあ・・・」

そもそも捕虜として捕まっていたときからそうだったのだ
味方になったと言っても信じられるはずが無い

シュイィィィン

フリスの部屋の扉が開くと、あの時の少女が入ってきた

「君は確か・・・」
「アコナ・グルリア、ハイシェントのパイロットよ」

強気に喋る彼女は何故ここに来たのかは分からない

「貴方、ハイシェントに乗ったらしいわね」
「ああ、そうだけど」
「何のつもりか分からないけど、捕虜なら捕虜らしくしててちょうだい」

声を荒げるアコナ、フリスがハイシェントに乗った事が余程気に入らなかったらしい

「だけど、あの時君があのままハイシェントに乗り続けていたとしても、ココは守りきれなかっただろ」
「大丈夫だったわよ!!リシェルさんも何でこんなやつ・・・」

プライドが高いのか分からない、だがフリスを認めていない事だけは明白であった

「君は本当は戦いたくないんだろ、じゃあ、何でそこまでして戦うんだ?」
「それは・・・」

急に言葉を詰まらせるアコナ、言いたくない理由でもあるのだろうか

「俺がハイシェントに乗れば君はハイシェントに乗らなくも大丈夫だ、戦わなくていいじゃないか」

バシィィィィン!!

ものすごい平手打ちがフリスに直撃した

「それだけの理由で乗ってるわけないじゃない!!」

アコナは目から大粒の涙をこぼしながらそのまま部屋を出て行ってしまう

「失言だったな・・・」

アコナが走り去ってから後悔するフリス
どこかその気持ちには暗いものが付きまとっていた
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by meruchan0214 | 2006-08-22 17:07 | 守護機兵 ハイシェント

Mission4 新しい世界へ

ゴオオオオオォォォ

今まで扱ったどんなものよりも軽い
まるで機兵と自分が一体化しているような感覚であった

「これが、ハイシェント・・・」

フリスはその性能にはただ驚かされるばかりであった
今までの機兵とは一線を凌駕している

「だが・・・、俺がこのまま戻れば・・・」

一瞬自分の中に迷いが生じる、だがそれを掻き消すかのように頭を振り敵陣へと突っ込む

ヒュン!!

まるで他の機兵が止まっているようであった
そのくらいの性能差があるのだ

「これはすごいな」

確かにこれを操縦するには慣れが必要だと思った
明らかに今までの機兵とは違う感覚
よほどのセンスのいい人間ではないと乗りこなせないだろう

「すまないな・・・」

フリスは自分のいた国への謝罪の言葉をつぶやくと
一機、また一機とと次々へと機兵を落としていく

「退け!!退けー!!」

次々へと引いていくバルディオン、たった一機でここまで戦果を挙げるのは難しい

「ご苦労様でした、帰還してください」

スピーカーからリシェルの声がする

「まあ、な、俺が裏切るとは思わなかったのか?」
「そのときはそのときです」

リシェルのありえないような言葉を返されたフリスは不意に笑ってしまう

「あんたって、変わり者だってよく言われるだろ」
「ええ、そうですね」

否定をしないリシェル、自分でも自覚はあるらしい

「ま、ハイシェント帰還しますよ」

無事にウロボロスへと収容されるハイシェント
機体の損傷もほとんどなく、修理の必要性もほとんどない

「ご苦労様でした」

フリスが戻ってくるとリシェル自らが迎えに来ていた

「ハイシェントって凄い機兵ですね」
「ええ、私たちの願いが込められてますから」
「願い?」
「ここを守るための最後の砦ですからね」

最後の砦、分かるようなきがする
こんなに巨大な艦を守る為には予想以上の力が必要である

「そういえば、戦艦からの援護射撃が無かった気がしますけど」
「ウロボロスは元々攻撃艦ではないので戦闘能力はありませんよ」

意外な返答にフリスは驚いた
そういえば、自分が攻めたときも戦艦からの攻撃は無かった気がする

「ここは本来は戦いをする為の場所ではありませんから・・・」

悲しそうに喋るリシェルの表情が妙に顔に焼きつく

「それよりも、貴方こそよろしいのですか?」
「・・・、まだ迷っている部分はあります、けれど、自分の国があんなことをしているなら、それを止めるのが愛国心だと思っています・・・」
「そう・・・」

自分の考えに迷いがないとはいいきれない
だけれども、あんなことをしているのは絶対に許せない
だったら正すためにあえて戦うのも道だと思った

「あなたの部屋は新しくご用意させていただいてあります」
「分かりました」
「あまり、無理はしないでくださいね」

リシェルはフリスに言葉をかける
これからはウロボロスのパイロットととして戦うことになる
自国の者と戦うのは辛いけれど、変えるには戦うしかないそう思ったのだ
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by meruchan0214 | 2006-08-21 21:54 | 守護機兵 ハイシェント

Mission3 想いをのせて

ビーッ!!ビーッ!!

激しい警報音が辺りに鳴り響く
音は違えど何度も聞いた覚えがある、緊急警報だ

「戦闘が・・・あるのか・・・」

フリスはただ黙って自分の部屋にいるだけである
今の自分は捕虜である、扱いこそ捕虜とはかけ離れてはいるものの敵の艦にいることには違いないのだ

「まったく、また戦わないといけないなんて」

この前目が覚めたとき、最初に話をした女の声がする

「ごめんなさい、今は貴方しかハイシェントを扱える人がいないから・・・」

その近くでリシェルの声もする

「分かってます、でもどうしても戦いは好きになれなくて」
「ごめんね、貴方には無理をかけてばかりで」

フリスは二人の話す声を聞いて驚いた
あの竜の機兵を操っていたのは、少女だったからだ

「じゃあ、私そろそろ行きますね」
「お願いね」

タッタッタッと廊下を走る足音がする
少女が機兵の場所へと向かったのだろう

「あんな子まで戦いに出ているのか・・・」

自分の国に居たときには信じられない光景であった
国では望んだ人間のみが軍の一員として活動する
フリスもまた家系柄自分から望んで軍へと入ったのだ

シュィン

扉の開く音がする、中に入ってきたのはリシェルであった

「すぐにでも戦闘状態に入ります、もしもの事があるので、ブリッジまできていただけますか?」
「・・・分かりました」

リシェルの言われるがままブリッジへと足を運ぶ

「ここでは少女も機兵に乗らなければいけないくらい、人が足りないんですか?」

フリスは聞いてはいけないことだと思いつつもどうしても聞きたかった

「さっきの話、聞こえてたのですか・・・」

リシェルは少し暗い表情をする

「今、ハイシェントをまともに扱えるのは彼女しか居ませんから・・・、私達だってまだ子供の彼女を戦闘に出すのは辛いのです」

悲痛ともとれるリシェルの言葉、ここではフリスの国のように人に溢れているわけではない
護る為に仕方がないことなのかもしれない、でもまだ少女が戦うことなど許されていいものではなかった

「だったら、何で降伏しないんですか!?}

つい大声を荒げてしまう

「この前説明した通りです、戦闘は我々としても本意ではありません、が貴方達の国がやっていることを見過ごすわけにはいきませんし、何よりココに住んでいる人々を護らなければなりませんから」

フリスはあの時見せられた映像が頭に浮かんだ
確かにあれは人のやることではない
もしココが降伏したらあの映像のようなものをここでも行われるのだろうか

「争いがないことは良い事です、ですが弾圧あっての強制では意味がありません」

フリスは何も言えなかった、誰もがあんなふうに支配されたくはない
戦争は世界平和の為には仕方がないと思っていたが、違うことだと思い始めていた

「リシェル艦長!!ハイシェントの様子がおかしいです!!」
「なんですって!?」

確かにハイシェントを見ると、この前戦闘したときよりも動きが鈍くフラフラしている
リシェルは慌ててマイクを取り、ハイシェントへと呼びかける

「アコナ!!アコナ!!返事をして!!」
「あ、リシェルさん・・・、すいません、大丈夫です」
「大丈夫ですって・・・?すぐに戻ってきなさい!!」

明らかにアコナに体調の異常があったのが分かる

「しかし、リシェル艦長今、ハイシェントが戻ったら・・・」
「仕方ないわね・・・、部隊全員にウロボロスの電磁シールド内より出ないように通達」
「了解」
「アコナは戻り次第医者に見せなさい、ハイシェントはいつでも起動できるようにしておきなさい」

肝心のハイシェントがない状況では明らかにウロボロス側が不利なのは目に見えている
先の戦闘もハイシェントあってこその勝利だった
それくらいハイシェントは機兵として完成されているのだ

「俺が乗りましょう」
「え?」

フリスの言葉にブリッジに居るクルー全員が耳を疑った

「貴方がハイシェントに?」
「はい、腕には自身ありますよ」
「リシェル艦長、そいつは敵ですよ!!騙そうとしているんです!!」

普通に考えればクルーの言うことはもっともだろう
当然、リシェルも同じ事を考えていることだとフリスは思った

「分かったわ、アコナが戻り次第変わって頂戴、パイロットスーツを彼に渡して」

リシェルの意外な対応にクルー全員が驚嘆している

「信用するんですか?」
「信用しなければ、ハイシェントには乗せませんよ」

フリスの中で何かが変わったわけではない、真実が分かっただけなのだ

「艦長!!」

周りのクルーの意見を無視し強引にハイシェントへとフリスを乗せる

「いい、ハイシェントは強力故に乗り手を選ぶわ、まずはスピードになれてちょうだい、基本的な操作は他の機兵と同じだから」

リシェルの簡単な説明がされる

「大丈夫ですよ、何年も乗ってますからね」

フリスはハイシェントに乗って戦場へと舞い出た
味方であるはずの故郷の国を裏切って
ウロボロスのパイロットとして戦場へと赴いたのだ
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by meruchan0214 | 2006-08-18 23:07 | 守護機兵 ハイシェント

Mission2 真実を知る

目覚めたフリスは早速ウロボロスの兵に連れられ
この艦で一番偉い人の所へと連れてこられた

「リシェルさま、連れてまいりました」
「ありがとう、ご苦労様」

リシェル、ウロボロスの総指揮者、姿を見た事はないが噂は聞いていたことがあった

「あなたが運良く助かったという、ヴェルゼの兵士ですか」

長い黒髪が印象的であった、すらりとした体型に目にはサングラスをしている
見た目からはとても総指揮者にいる人物とはとても思えない

「楽にしてもいいですよ、別に取って食おうなんて思っていませんから」

フリスの心を見透かしているかのように話す
サングラスで完全な表情を読む事はできないが、恐らく微笑している

「俺をどうするつもりなんだ?」
「そうね・・・、火あぶり、水攻め、電気椅子、どれがいいですか?」

リシェルは楽しそうに話す、やはりこちら側の情報が知りたいというのと
この人が拷問好きなのかもしれない

「と、まあ冗談は置いておいてですね」

急に間の抜けた声にフリスはどう反応すればいいのか分からない
何がしたのか、フリスには彼女の行動がまったく読めなかった

「貴方達は自分たちが何をしているか分かりますよね?」
「宇宙平和の為にやっているのさ」

フリスは真面目に言っているが、リシェルの顔も物凄く真剣になっている

「本当にヴェルゼはその為に戦っていると思っているのか?」
「当然だろ!!今までそうだったんだから!!」

リシェルが自分たちの国を否定するような言葉を放ち
つい感情的になってしまう

「やはり、何も知らされず戦っているのですね・・・、可哀想な人達・・・」

リシェルはこちらを哀れむような目で見ている
フリスにはそれが何故だか知らないが耐えられなかった

「一体、何が言いたいんだ、お前たちは!!」
「これから、貴方にヴェルゼの真実をお見せしましょう、信じられないかもしれませんが、全て本当のことです」

リシェルはプロジェクタに何かをインプットするとなにやら画像が表示された
フリスは黙ってそれを魅入るように見ている

「こ、これは・・・」

映像に表示されているのはヴェルゼの人達が欲望赴くままに他の国の人間たちを弾圧しているところであった
力で無理やり服従させ強制的に言うことを聞かせる
反抗するものはその場で殺してしまう場面なども見受けられた

「こんな、こんなことって・・・」
「全て真実です、やはり最前線の兵士達には何も言われていないのですね」

フリスは信じられなかった
自分達が正義の為にやってきていたことが否定されてしまった
これではただの征服でしかない

「これは私達が撮った一部でしかありません、実際はもっと酷い状況だと私は聞いています」

リシェルは何も言えないフリスに対して言葉を続ける

「私達は本来なら戦ってはいけない立場です、一般人を巻き込む事になりますから・・・、ですがこのままではいけないのは、貴方にも分かると思います」

フリスは何が正しいのか分からなくなっていた
今まで自分がやってきたことはこんなことの為にやってきたかと思うとやるせない気持ちになる

「貴方も被害者の一人です、処罰などは考えていません、これからどうするかは貴方の判断に任せます」

それだけ言うとフリスは元々の部屋に連れ戻される

「俺は一体何のために・・・」

否定された今までのこと、信じたくないがリシェルの表情は真剣だった
だが、たとえ上層部にこの事を話しても取り次いではくれないだろう
どうすればいい、自分では答えが出そうになかった
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by meruchan0214 | 2006-08-17 09:16 | 守護機兵 ハイシェント

Mission1 閃光の機兵

宇宙 どこまでも続く果てない空
人々の進出はとどまる事を知らない

「巨大要塞ウロボロスを攻める・・・か」

フリスはウロボロスを攻める一員として機兵に搭乗している

「難攻不落、さてどのくらいかな」

戦艦のカタパルトから機兵が次々へと射出される
この時代、戦争のほぼ全ては機兵によって戦っているといっても過言ではなかった

「バルディオン隊、いきます」

バルディオンとは、フリスが所属している国の主力機兵である
非常に高い水準で安定した能力は他の勢力を圧倒していた

「さて、相手のお手並みを拝見といきますか」

バルディオンを駆り、ウロボロスへと近づいていく
当然、ウロボロス側も機兵を展開してきている

「機兵データ照合、パンツァードか・・・」

ウロボロスはどこにも属さない機動要塞である
戦争には反対しているものの、その戦力は一国にも匹敵すると言われている
フリスの国では小さくても芽は摘み取ってしまうというものであった

「平和の為だ、恨むなよ」

フリスはこの時まだ自分の国が全てを統治できるものと信じていた
軍人の家系に生まれ、戦うことに何ら疑問をもたず戦ってきた

「ふん、この程度か!!」

一機、また一機と敵機兵を落としていくフリス
全体を見ても機兵の性能の差もあってか、こちら側の有利だった

「ウロボロスにはシールドのせいで、至近距離じゃないと攻撃が当たらないからな・・・」

数にも勝るバルディオン隊は次々へとウロボロスに取り付こうと近づいていく

「この程度か、不沈と言われていたがたいしたことないな」

ピカッ!!

一瞬の間だった、一筋の光が走ったかと思うとウロボロスに取り付こうとしていた機兵が破壊されていた

ズズゥゥゥゥゥン

新たにレーダーに映る反応

「何だ、機兵データを・・・」

ピ・・・ピピ・・・一致件数ナシ・・・・

「相手の新型か!?」

その見た目は一般的な人型の機兵と違い、竜に酷似している
大きさはガルディオンに比べ一回り小さいが機動力はバルディオンの比ではなかった

キュウウウウウゥゥゥゥン

竜の形をした機兵のブースター音

ドウゥゥゥゥ!!

一瞬にしての加速はバルディオンの動きではついていくことができなかった

「くそっ!!」

一機たった一機が戦場に出てきただけで戦況は覆されてしまった

「しまっ・・・・!!」

反応する間もなく攻撃を受けるフリスのバルディオン

「脱出ポッドが動かない!?」

ドオオオオオォォォォォォン!!

すさまじい爆発と共に閃光が宇宙空間に広がる
フリスが最後に見た景色であった



「いつっ・・・・」

体の痛みで目がさめた
頭がガンガンして記憶がまだ朦朧としている

「俺は確か脱出できなくて・・・」

自分は確かに爆発に巻き込まれたはずだった
何故生きているのかが分からなかった

「目が覚めたみたいだね」

部屋に入ってきたのは一人の少女
着ている服を見る限りでは軍人であろうか

「あなた運が良かったわね、ハイシェントのソードカッターが壁になって爆発から逃れたんだから」
「ハイシェント・・・?ソードカッター・・・?」

いまいち少女の話が理解ができない
少女はいらいらした表情で言葉を続ける

「自分が落とされた時の事も覚えてないの?ハイシェントは貴方の機兵を落とした機兵の名前」

明らかにこちらに敵意をもって話している
敵なんだから当然と言えば当然である

「まったく、リシェルさんの命令じゃなかったらとっくに殺してるのに」

過激な発言をする少女、それほどまでにフリス達の事を憎んでいるように思える

「あなたの処罰はリシェルさんが決めるからね、それじゃ」

少女は言いたい事だけ言うと部屋を出て行ってしまう

「俺は一体どうなるんだ・・・」

敵に機兵を落とされ、今敵のど真ん中にいる
どちらにせよ、ただでは済まなそうな気配にフリスは不安を覚えていた
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by meruchan0214 | 2006-08-15 23:29 | 守護機兵 ハイシェント

守護機兵 ハイシェント 登場人物

守護機兵 ハイシェント 登場人物

フリス・ルウカ 22歳 ♂

この物語の主人公、元々軍人の家系生まれで将来も有望視されていた
機兵の操縦も幼い頃から仕込まれており、その腕は一級品である
正確は曲がった事が嫌いで典型的な熱血漢が長所であり短所である
旗艦ウロボロスへは、自分の信念を貫くため祖国を裏切って搭乗した

アコナ・グルリア 16歳 ♀

元々ウロボロスに搭乗していた少女でパイロットとしても超一流
だが、元々はただの一般市民であったために、戦争についてはかなり否定的
旗艦ウロボロスにおいていなくてはならない人物ではあるが、若い女性という為にいろいろな方面で賛否両論の声があがる
冷たい性格だが本来は優しい少女である

リシェル艦長 ?歳 ♀

ウロボロスの総指揮者でウロボロスの創作に関わったメンバーの一人
年齢不詳でかなり昔の事を知っている事から相当な年齢にも思えるが
見かけは20台前半にしか見えないなど、摩訶不思議な存在
だが、ウロボロスにおいていなくてはならない存在であり、彼女の手腕があるからこそウロボロスはもっていると言っても過言ではない

レオル・グロビーン 22歳 ♂

フリスの親友でよきライバルであった
普段は沈着冷静であるが、感情が高ぶると周りが見えなくなる時がある
フリスが生きている事を始めは喜んだが、ウロボロスに寝返ったと知り戦う事を決意
機兵の操縦はぴか一で最新機兵を授けられるほどである
ウロボロスが悪であると信じ込んでいる

ラユ・ゼルーク 19歳 ♀

平民出身ではあるが、成績優秀で士官まで上り詰めた
幼い頃、上流階級の人間に迫害を受けた事があり、それが不満にもなっている
常に前向きな性格ではあるが、傍から見ると男の子にしか見えない事を気にしている
フリスとレオルの後輩であり、二人を慕っている
フリスの事が好きだが、それを直接言ったことはない

旗艦 ウロボロス 全長 10km 全高 3km

宇宙と言う世界を生き抜くために作られた超大型艦で一般居住区、軍用区、商店区など様々な区域に分けられており、一つの国といってもよいくらいの艦である
ウロボロス自体には武装は一切持っていないが、強力な電磁によるシールドを張る事により遠距離武器のほぼ全てをシャットダウンすることが可能である
一般人が出入り出来る地区と軍用の地区は完全に別れており、軍用、一般人用と別れて行動することも可能としている

機兵 ハイシェント 全長 6m

ウロボロスの開発陣が総力を結集して作り上げた機兵
この機兵一機で量産機兵千体分の予算が割かれているらしい
小型ながらも、多くの武装と電磁シールドによる防御力は圧巻としか言えない
見た目はドラゴンを模しており、その姿は宙を浮かぶ竜そのものである
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by meruchan0214 | 2006-08-14 22:15 | 守護機兵 ハイシェント