20夜 苛立ち

「えらい手薄すぎないか?」
「そうですね、奇襲とはいえ警護が少なすぎる気がします」

仕事に来ている真達はあまりにも拍子抜けするほど、警備が手薄であった

「く、くくく」

まだ息が残っている妖が笑っている

「何がおかしいんだ」
「お前達の大事な仲間が今頃殺されているかと思うとな・・・く、くくく」

それを聞いたとたん、隆泰の顔色が変わる

「ちっ、急いで戻るぞ!!」
「はいっ!!」

だが、今までどこに隠れていたのか分からないほどの妖が現れる

「邪魔だ!!」

迫り来る妖達を蹴散らし、店へと戻ろうとするが
数が多くすぐには戻れそうにもない

「店長!!この数ちょっと多いですよ!!」
「分かってる!!」

隆泰の心理に不安の二文字が浮かんでくる

急いでも間に合わないかもしれない
自分が罠に気付いていればよかったのかもしれない
そんな自分に苛立ちを覚える隆泰

「店長!!」

真の一言で我に返る
あの時から常に冷静になるよう心がけてきた
どんな時でも、落ち着いて対処できるようなったつもりだった

だが、今自分の一番大事な人間が窮地に立たされていると思うと
どうしようもなく感じてくる

「すまない、真・・・」

落ち着きを取り戻した隆泰
だが、その表情はやはりいいとはいえない

「とにかく、早く戻りましょう!!」

隆泰達は必死に店へと走る
迫り来る妖達を退けながら

残った仲間たちの安否を心配して・・・
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by meruchan0214 | 2006-06-28 22:09 | LittleGarden


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