人気ブログランキング | 話題のタグを見る

秘密の世界 2

会議室に集まった人数は総勢で30名前後
この全員がここの学校に通っている生徒や先生である

「皆、集まったかな?」

全員そろった事を確認すると篤が喋り始めた

「それじゃあ、今月の予定を皆に伝えようと思います」

年齢的なことをいうと先生などもいる、しかしここでは実力主義を問われている
故に力や能力があるものがここのリーダーになるというものがあった

「げ、俺のやる事多すぎなんだけど・・・」

泰樹が愚痴をこぼすかのように書類を見て喋る

「今月は稼動は少ないみたいだな」
「いいよな、銀河は事務職もやってみなよ」
「お前は好きで事務やってるんだろ?」

そう元々事務職は泰樹の得意分野でもあったが、今回は明らかに他の人間の倍近い量の仕事が泰樹に与えられているのだ

「泰樹には迷惑かけるけれど、麻理にも手伝わせるからがんばってくれ」
「へいへい」

それぞれのあった仕事を自分に見合った量をこなす
そうすることで仕事のミスを少なくし、より安全にこなすことができるのだ

「皆、仕事内容の確認が終わったらそれぞれの行動を開始してください」
「了解」
「それじゃあ、今回の会議はこれで終わります」

あっけない会議、ここはいつもそれくらい大雑把なのだ
仕事を不真面目に取り組んでいるわけではない、個々がそれぞれの判断で正確に動くからこそ少ない会議で済むのだ

「えっと、麻理と泰樹と銀河はこの後一緒に来てもらえるかな?」
「リトルガーデンへと行くのですか?」
「そう、ちょっと応援要請があったから」

篤達はリトルガーデンへと向かう
見た目は本当にただの高校生だ、リトルガーデンへと行ってもただの涼みに来たとかそのくらいの認識しかきっと他の人は思わない

カランコローン

篤達がリトルガーデンへと入ると、リトルガーデンの一人が出迎えた

「あ、篤様ですね、お話は聞いていますこちらへどうぞ」

年齢は篤達とどっこいどっこいと言ったところか、隙の少なさからかなりの腕だという事は篤達全員が一瞬で感じ取っていた

「こちらです」

リトルガーデンのウェイトレスに案内されて事務所へと入る
そこには店長ではないが、一人の男、年齢的には篤達と同じ位であろう
そこで書類を片付けていた

「真君、連れてきたよ」
「あ、ありがとう千夏さん」

真と呼ばれた男は篤達の前に来ると自己紹介を始めた

「僕は今、店長の代理をやらせてもらってる沖原 真です、よろしく」
「あ、妖罰会駒宮学園支部の篤です」

二人はお互いに手を差し出し握手をする、このときにすでに二人はお互いの実力を感じ取っていた

「なかなかできるみたいですね」
「そっちも、かなりできるな」
「それではお話があるので適当に座ってください」

篤達は思い思いの場所に座った

「リトルガーデンが応援要請なんて珍しいですね」
「今、店長と本来なら副店長の恵さんがいないので・・・」

そういえば、この前リトルガーデンの店長と副店長の恵が結婚した
篤達も繋がりがないわけではなく、結婚式の招待状がきて出席した

「ああ、そういうことですか」
「二人にはゆっくりしてきてもらいたいですからね」
「分かりました、僕らも手伝うからには全力を尽くしましょう」

真は仕事のことを話し始める
篤達はそれに答えてあげようと思っていた
幸せを掴むということはどれだけ大変か彼らもわかっていたからだ
by meruchan0214 | 2006-10-02 13:05 | 短編小説


<< Misson35 警告 Misson34 容量限界 >>