仕事を終えて戻ってきたアーツ、今は自分自身の過信していた部分を恥じていた
タキルやハクガはどんな目的であれ、信念を持って戦っている しかし、自分は自分の力が試したい、自分は特別だと信じていた 「自分が馬鹿みたいだな・・・」 穴があったら入りたいとはこういうような気持ちを言うのだろう 挙句にヒリウに助けられてどうしようもない恥であった 「どうしたの、アーツ?」 マヤが心配そうに話しかけてきた、表には出していないつもりであったが、知らず知らずのうちに出てしまっていたのだろう 「自分が未熟だって事を思い知らされたのさ」 「でも、アーツは騎士団の中ではトップクラスの実力じゃない」 マヤは慰めてくれているのはわかる、確かに騎士団の中の模擬戦闘ではほぼ負けなしである だが、いざ実戦となると自分は相手に振り回されていただけであった 「まだまだ、だよな・・・」 「アーツなら大丈夫ですよ、才能がある、私には分かりますから」 マヤの言葉は温かかった、それに逃げてはいけないとは分かっている だが、今の自分には何よりの励ましにもなった 「ありがとう」 「いえ、そんな」 アーツのちょっとした感謝の言葉にマヤは顔を赤らめる 「それじゃあ、私は教会に行きますので」 「ああ、分かったよ」 マヤはいそいそと教会の方へと歩いていった それを見送ったアーツは先ほどまでの悩みは消えていた 「そうだよな、これからだよ・・・これから・・・」 まだまだ自分は修行中なのだ、今は慣れていなくてもこれから慣れていけばいい 失敗は自分を積み上げる糧となる 「よし、また、がんばって特訓だ!!」 アーツは気分を新たに近衛騎士団の駐留場まで戻っていった まだ、自分は始まったばかりなんだから、諦めてはいけない 過去を悔いるのではなくこれからどうするか考えたほうが良い 同年代のタキルやハクガには負けられない 良きライバルであるとアーツは思っていた
by meruchan0214
| 2006-11-20 11:35
| 架空世界[フリトアネイス]
|
カテゴリ
全体 読むにあたって 独り言 妖の調べ 妖の調べ ~番外編~ 妖の調べ登場人物 カナシミノウタ カナシミノウタ登場人物 LittleGarden LittleGarden登場人物 リトルガーデン外伝 守護機兵 ハイシェント 守護機兵 ハイシェント機兵設定 守護機兵 ハイシェント2 竜の翼 ハイシェント ウィザード&ブレイド 狼が鳴く時 知らぬが幸せ 詩 短編小説 落書き 架空世界[フリトアネイス] バナー、リンク等 感想、コメントとか コラム ネタ タグ
ハイシェント(87)
短編小説(85) フリトアネイス(69) 光と闇を持つ者達(66) 妖本編(63) ハイシェント2(58) 独り言(47) リトルガーデン(38) 詩(32) 知らぬが幸せ(17) ウィザード&ブレイド(10) リトルガーデン外伝(10) カナシミノウタ(9) あの日の思い出(8) 妖番外(7) 二人が出会った時(6) ハイシェント設定(5) ネタ(5) コラム(2) バナー(1) メモ帳
以前の記事
2008年 11月 2008年 10月 2008年 04月 2008年 02月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 お気に入りブログ
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||