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19陣 同じ 姿

竜哉達が中にはいると、竜哉を呼ぶ声が一段と強くなった

「こっち・・・か?」

先ほどのまでの頭痛はない、ただ自分を呼ぶ声がするだけだ
竜哉の案内に棗とメルもついてくる

「ナイーズとかいう奴もこの奥にいるのかな?」
「さあな、居たとしてもそれ以外にも人間がいることは確かだけど」

カプセルの中から見えた風景
どうやらカプセルの人間を研究しているみたいであった

「あ、あそこ!!」

棗が指を指した先にはナイーズの姿が少しだけだが見えた

「二人とも追うよ!!」

メルの言葉に竜哉と棗は走り出した
どんどんと逃げるナイーズに後を追う竜哉達
走っているうちにどんどんと屋敷の地下へと潜っていった

「見失ったか・・・」

ナイーズは素早くついには竜哉達の視界から見えなくなってしまった

「ちょっと待って」

メルが竜哉達を呼び止めた

「この近くからダリアの気配を感じる、それ以外にも気配があるけど」
「そういえば、この辺り見た記憶があるな・・・」

いつのまにか屋敷の奥へと侵入していた
メルはかすかに感じるらしい気配を感じ取って、ある部屋までやってきた

「この部屋からダリアの気配がする」

三人は互いに顔を見合わせて頷くと扉を開ける
そこは大きな研究施設で中にはカプセルが何個も並んでいる
竜哉が見た風景と同じ場所であった
中には男が一人、コンピューターの前に立っていた

「ダリア!!」

メルが叫ぶとカプセルの一つの中にメルそっくりな女の子が居る
メルはライトグリーンの髪であるが、カプセルの少女は真っ黒である

「誰だ!?」

男はメルの上げた声にやっとこっちに気が付いたようだ

「お前たちは・・・、どうしてここに・・・」

自分達がここに居ることが想定外であったようだ
明らかに男は動揺していた

「ダリアの力を使って、DEPSを作っていたのね・・・!!」

メルは先ほどからカプセルの少女のことをダリアと呼んでいる
恐らく彼女もメルやリーシェと同じような力を持っている
それを今目の前に居る男が研究して利用していたと言うことだ

「くそ、何故凡人ごときに私のセキュリティが破られたのだ!!」

男の言っている意味が分からなかった
竜哉達はナイーズを追ってきただけだ、その間に一切そういったものはなかった

「まさか、あいつが・・・まさかな」

一瞬、ナイーズがセキュリティを破ったかと思ったがナイーズがそんなことをする意味がまったく思いつかなかった

「ダリアは返してもらうよ」

怖い、竜哉は今のメルをそう思った
普段、メルの腕に抱かれているミスティでさえ、メルの腕から離れ竜哉の傍に来ている
それくらい彼女の表情と言葉は怒りに満ちていた

「ひっ」

男は圧倒的なメルの威圧感に気圧される
いくら、ダリアの持つ力を利用できるとはいっても、直接戦えはしないのだ
メルが手をかざすと、光が収束していく

「あれは・・・・」
「ダリアにこんなことをした恨み・・・!!」
「メル、ダメだ!!」

竜哉はメルのやろうとしていることに気が付いて慌ててメルを止めようとする
しかし、一歩とどかず、メルの手から光が男を襲った

「うわぁぁぁぁぁ!!」

男は自分の死を覚悟したのかうずくまり怯えていた

フォン!!

光は男の傍を横切り、コンピューターを破壊する

「こんな奴でも殺したら、人殺しだからね」

メルは怒っていても男を殺すつもりはなかったらしい
男はあまりの恐怖に失神していた

「ダリアを早く助けましょう」
「あ、ああ」

竜哉はいらぬ心配だったのかと思ったが、あの時見せた表情は嘘ではなかった
それ以上に理性的にメルは動くことができる

「さっきのメルさんの魔法で機械が壊れたみたいですね」

棗の指摘どおり、機械は既に動きを止めていた
三人はメルそっくりの姿をした少女、ダリアをカプセルから救い出した
by meruchan0214 | 2006-12-01 00:33 | 竜の翼 ハイシェント


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